若者の時間を奪う注目ツール2つ

これまでのSNSの文脈とは少し異なりますが、注目のツールとしてボイスチャットサービス「Discord」とゲーム配信プラットフォーム「Twitch」があります。若い人の間では、ゲームをするとき個別チャットではなく常にDiscordでやり取りしているようです。一昔前、家に集まって皆でゲームをするような感覚をDiscordを介して味わっているわけです。

一方のTwitchは類似のプラットフォームこそ多々ありますが、そのなかでも大きな影響力を持っている印象です。22年以降、若者の可処分時間の相当な部分を奪っていくのではないでしょうか。今から企業はDiscordやTwitchでどう話題を広げていくかを考えていく必要があると思います。

また違った意味で注目しているのが「謝罪動画」です。今後、芸能人が炎上してしまった場合は、YouTubeで謝罪動画配信を行うケースがごく当たり前になると思います。これまでは、マスコミの前で謝罪会見を行うのが通例でしたが、自分の持つYouTubeチャンネルであればファンから質問を集めて、それに答える形で成立させることができます。自分で動画の権利を持っているので、一定期間公開した後で消去することも可能です。事務所に所属している場合はテレビ局とのお付き合いで取材を受けないといけないケースもあると思いますが、徐々に謝罪の場をYouTubeに選ぶタレントは増えていくのではないでしょうか。

そういう意味でもYouTubeチャンネルを持つメリットはあると思います。総合的に見ても、ますますエンタテインメント活動に欠かせないツールになっていくのではないでしょうか。

伊藤将雄
 ユーザーローカル代表取締役。ビジネス誌出版社、楽天のエンジニア・プロデューサーを経て、大学時代に開発した「みんなの就職活動日記」を事業化したみんなの就職株式会社を設立。その後、「ビッグデータ×人工知能で世界を進化させる」を経営理念に掲げるユーザーローカルを設立。ビッグデータ分析システムの研究開発や、ソーシャルメディア解析ツールの提供などを行う。

(ライター 中山洋平)

[日経エンタテインメント! 2021年12月号の記事を再構成]