これは先ほどご紹介した「相対参照」が働いてしまったことで起きた不具合です。次の図のように「10%(数値では0.1)」と入力されているG3がG4、G5、G6……と下方向にずれてしまったことで、単純なはずの消費税の計算ができなくなってしまったわけです。数式で確認してみましょう。

こうした不具合を防ぐには、どうしたらいいでしょうか。それには税率が載っているセルG3を下に移動させずに、数式をコピーできるようにしなければなりません。そのためには、セルG3を固定する作業が必要です。これを「絶対参照」といいます。そのうえで、もう一度数式を組み直してみましょう。

1:税額を求めたいセルを選択(ここではG5)
2:「=F5*G3」と入力
3:ファンクションキーのF4を押す

F4キーを押すとセル番地の列番号と行番号の前に「$」マークが表示されます。これは「列も行も固定しますよ」ということです。

4:Enterキーで確定し、数式をコピーする

数式をコピーしたときに、すべての計算式に固定した10%のセルG3が掛け算されることになります。

絶対参照のセル・セル範囲には名前を付ける

絶対参照のためのF4キーを押し忘れて、エラーになるケースはよくあります。すぐ気づいて修正すればよいことですが、数式が長くなると複雑な式になってしまいます。F4キーの押し忘れを防ぐとともに数式を分かりやすくするために、絶対参照のセルや範囲には名前を定義しておくことをお勧めします。セルにはA1、A2と番地があるように、自由に名前を付けることができます。

【名前を定義する方法】

1:10%と入力されたセルG3を選択
2
名前ボックスをクリックして「税率」と入力

※名前ボックスの出し方=「表示」タブを選択→「数式バー」をチェック

3:Enterキーで確定(必ずカーソルがなくなるまでEnterキーを押してください)

こうして名前を定義したセルは、数式をコピーしても連続データにはならないのでずれることが無くなります。定義した名前を使えば、簡単で分かりやすい数式を組むことができます。では定義した名前を使って、もう一度消費税額を求めてみましょう。

1:消費税額を求めたいセルG5を選択
2:「=F5*税率」と入力してEnterキーで確定

3:G5を選択して数式をコピーする

数式を確認すると「$G$3」の代わりに「税率」が使われています。

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便利な「名前の定義」