「女の子をハッピーにする」が羅針盤

みなさんは「女の子の気持ちがわかったら苦労しない」と言われるかもしれません。

「オジさんの俺には若い女性の気持ちなどわかるわけがない」

「同じ女性でも、もう年齢が離れてしまった私には無理」

との声も聞こえてきそうです。

でも、年齢や性別は関係ありません。

「本当に女の子がこれを求めているのか」という大事な質問とセットになる、覚えておくといい大きな羅針盤があります。

どこの企業も企業理念がまずありますね。

「豊かな社会づくりに取り組む」、「未来に貢献する」、「お客様の要望に応える」などなどです。シンプルですが、その企業が何のために存在するかが根本にあります。これは企業が手がけるひとつひとつの事業にもあてはまります。

それぞれの事業に使命があります。トヨタ自動車が水素自動車を開発するのにも、ソニーがプレイステーションをつくるのにも使命があります。

そして、世の中には女性をターゲットにした多くのビジネスがありますが、私が考えるにはどれもがたったひとつの使命にたどりつきます。アパレルもコスメも飲食もたったひとつです。

「ターゲットユーザーをハッピーにする」

これを実現できれば、ビジネスを成功させることができるでしょう。「ターゲットユーザーをどうすればハッピーにできるか」だけに集中して考えてください。

「ターゲットユーザーをハッピーにする」には「ターゲットユーザーが本当に求めているものやこと」を提供しなければいけません。

本当に求めているものはさきほど言ったように、必ずしも世の中で「いい」とされているものだけではありません。

「必要だから」、「好きだから」、「かわいいから」、「安いから」、「話題だから」、「友達とおそろいにしたいから」、「使えるから」、「自慢できるから」など理由はいろいろあるはずです。もちろん、「いいものだから」という理由かもしれません。その理由をしっかりと見極める意識を持つことが重要です。

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今回一部を抜粋して紹介した『カワイイエコノミー』では、この「ユーザーが本当に求めているものは何か」のより詳しい見つけ方を始め、さまざまな女の子向け商品のつくり方をお伝えしています。興味のある方は、ぜひお手にとってみてください。

(日経BP 中野亜海)

稲垣涼子
 フリュー「ガールズトレンド研究所」所長。2005年に新卒で国内プリントシール最大手のフリューに入社し、プランナーとしてプリントシール機のヒット商品を多数企画。その後、企画部長となり、のべ約14年にわたり商品企画に携わる。自称「プリの生き字引」で、取材の中でユーザーから「神」と表現されたことも。12年には「ガールズトレンド研究所」を立ち上げ、女子高生・女子大生について調査・研究しながら、他社コラボや新規ビジネスのトライアル、共同研究、フリーマガジン・ニュースレター・講演・セミナー等での発信など、さまざまな活動を行う。19年より、新規事業開発部にてマネジメントに従事。

カワイイエコノミー

著者 : 稲垣 涼子
出版 : 日経BP
価格 : 1,870 円(税込み)