ライフスタイルの変化に合わせて、市場のスーツがどんどん多様化してきた今、実際に“買い”の1着はどれなのか? 王道のクラシックスーツから今どき高機能ビジネススーツ、休日にも使えるリラックススーツ、コスパに優れたスーツ……。本特集では、事前に各セレクトショップや百貨店に2021年秋冬のイチオシの1着をアンケート。その結果を元に一堂に集めたスーツたちを、ファッション業界のスーツ識者たちとじっくり見ながら大品評会。ジャンル別に、今、買うべきスーツ大賞を選出した。
一流ブランドスーツ大賞
トップブランドが最高峰たるゆえんは唯一無二のオリジナリティーにある。ここでは本誌頻出の超名門から“らしさ”の魅力が最も凝縮された一着を編集部員の選評とともにお届けしよう。
「洗練を極めているブリティッシュアメリカン」ー小曽根広光 エディター
■RALPH LAUREN PURPLE LABEL
ラルフ ローレン パープルレーベルのダブルブレストチェックスーツ
「フィッツジェラルドの世界から飛び出してきたような、ロマンたっぷりのツイードスーツ。それを全く懐古的に見せず、現代的洗練を宿した一着にできるところがすごいですよね。ブリティッシュアメリカンの先駆となったことからもわかるように、伝統を再解釈して提案する力がずば抜けている。それが洗練の源です」ジャケット61万6000円、パンツ12万3200円(ラルフ ローレン)
「テーラード最高峰のオーラに誰もが憧れる」ー田上雅人 時計・クルマ・美容担当
■BRIONI
ブリオーニの「アマルフィ」
「ローマンスタイルの体現者としておなじみのブリオーニですが、その地位にあぐらをかかず、常に挑戦を続けているところが素晴らしい。新型『アマルフィ』はナポリ仕立てをイメージした軽快さを取り入れています。それでいて、ブリオーニ特有の品格は全く損なわれていない。そこにしびれますね」75万9000円(ブリオーニ クライアントサービス)