もともと父が開業医だったことも影響したのでしょう。さらに学生時代、日本医師会会長だった武見太郎先生の講義を受けて、開業医に強い憧れを抱くようになりました。武見先生がそうであったように、都心でVIPの主治医になるような「孤狼の開業医」はイケてる、と思っていました。

「慶応というブランドにぶら下がらず、外へ出て勝負し、母校から講演を依頼されるような医者になれ」。そんな武見先生の教えのまま、母校に戻るという選択肢を思い浮かべたことはありませんでした。さらに開業にあたっては、「名医は大通りに開業しない」という医療界の『通説』に従い、表通りから離れた場所を選びました。

こうした立地ではありますが、日本全国、はたまた海外から多くの患者さんが来院してくださるようになりました。その1つの大きな要因がネット検索です。2004年の開業以来、数年前まで、Google(グーグル)で「糖尿病 東京」、「糖尿病 名医」と検索すると、いつも検索1位〜3位に私の名前が表示されたものです。

検索上位をキープ

私の著書にベストセラーが複数あったことも幸いしたのでしょう。ある出版社1社だけでも出版点数は74冊を数え、「初版初刷り」だけで累計63万部以上になります。電子商取引(EC)の有名サイトでの表示も多く、それにより検索上位をキープできていたのかもしれません。また、ネットビジネスでの活躍や学術論文の多さが奏功したのでしょう。「医大」の「教授」を13年続けたことも貢献度が高かったようです。

これが、2019年3月15日に一変します。グーグルのガイドラインが変更が発表されるやいなや、検索順位は1位から300位以下まで落ちてしまいました。ヘルスケアや医薬品などについて、検索結果の表示順を決めるアルゴリズム(計算手順)が変更されたためです。この変更により、日本中のクリニック、病院などの検索順位が、いっきに変更されました。あっという間の出来事でした。

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