細やかな仕事が光る 日本ブランドの名作鞄再発見!
日本には徹底したこだわりを感じさせる一流鞄ブランドがたくさんある。日本ならではのビジネス環境や生活様式にフィットしたモノ作りが光る多様な鞄。使い始めてみればきっと日本製の良さを実感することができる注目モデルを集めた。

今回のM.E.別注サコッシュを企画。普段は身軽なトートを愛用中。軽快なスタイルに拍車がかかる!?
■ファッション担当 橋本慎司(中)
ブリーフケースからリュックまで、仕事鞄は何でも使う雑食系。次は、コンパクトなサコッシュを狙う。
■副編集長 寺本亜生(右)
最近、もっぱら通勤鞄はデイパックになりつつあるが、改めて大人らしい本格レザーの魅力を実感。
■TOFF & LOADSTONE(トフ&ロードストーン)
モダンかつ男らしさをまとった別注モデル
オリジナルレザーの上品さと、やや大きめの使い勝手の良いサイズ感が人気を呼んだサコッシュ。今回、インラインのモデルをベースに、M.E.別注品を製作した。より大人な顔になったモデルの詳細は下の写真を見てほしい。手持ちはもちろん、肩掛けもできるので、最低限の小物だけを収納して移動したい時には便利だ。縦24×横15×マチ8㎝。黒と紺の2色。各2万9700円(meSTORE)
シュリンク調イタリアンレザーの上品な風合い

左:ライニングは堅牢(けんろう)性が高く、色落ちしにくいスエード調人工皮革を採用。中:リフレクター付きのひもを一本増やして二本にし、ボリュームUP。右:真ちゅうボタンはすべてメタルブラックに変更。

橋本 革靴は英国でしたが、革鞄は国内勢が思いのほか活況。
樗澤 先日me STOREでも紹介した下のレザー製サコッシュも大ヒット中です。
寺本 やや武骨めで、お洒落(しゃれ)で、なおかつ高級感あるサコッシュは探してもなかなかないからね。
樗澤 そこで、秋に向けて、よりシックで上品見えするモデルを別注しました!
橋本 それは期待が高まるね。
樗澤 ボディーは活かし、リフレクター付きの二重ループ(※1)にしてより男らしさを強調。金具もすべてメタルブラックにすることで、シックな大人顔に仕上げました。
寺本 モダンで洗練された雰囲気。これまたヒットの予感大!
■FUJITAKA(フジタカ)
最高級の素材を最高峰の技術で仕上げる
ドイツの一流タンナー、ワインハイム社のカーフを採用したブリーフケースは、欧州の一流メゾンブランドの鞄と並んでも引けをとらない品格を持つ。内装にもピッグスキンを用いて、総革仕様で仕上げるこだわりぶり。縦27×横37×マチ7㎝。19万8000円(イケテイ)
両サイドが底まで開き収納力大!

橋本 カジュアル鞄が盛り上がる一方で、ビジネス鞄も続々と注目モデルが登場。特にブリーフケースに勢いがあります。
樗澤 創業80周年を迎えるフジタカは、スーツを格上げできる上品顔。しかも、コの字形に底まで開くファスナーのおかげで、出し入れもしやすいです。
橋本 フジタカは一貫生産にこだわる工場を構えていて、企画、デザイン、裁断、縫製、梱包まで、自社工場で行っています。
寺本 国内ブランドならではの生産体制が整っているわけね。
橋本 はい。素材はドイツのワインハイム社より調達した最高級のカーフレザー(※2)です。
■THE WARMTHCRAFTS MANUFACTURE(ジ・ウォームスクラフツ マニュファクチャー)
最高級コードバンで味わう正統派ブリーフ
輝くような透明感と美しい光沢を兼ね備えた、深いネイビーカラーの上質なオイルコードバンに、ブラックカラーのホースハイドを上品に合わせたブリーフケース。底鋲(びょう)が5つ付いて、しっかりと自立する。縦31.5×横44×マチ8㎝。44万円(ジ・ウォームスクラフツ マニュファクチャー BANKS 旗艦店)
内装も全面最高ランクのホースハイド張り

樗澤 高級素材といえば、ジ・ウォームスクラフツ マニュファクチャーも必見です。
寺本 そう。馬革を使わせたら右に出る者がいないのがこちら。しっとりしたオイルコードバン×ホースハイド(※3)の質感など、手に取ればジワジワうれしくなるね。
橋本 まさに、使うほどに艶が増していくコードバンの味わいが楽しめる逸品です。
■OHBA(オオバセイホウ)
繊細かつ強靱(きょうじん)なジャーマンシュリンク
硬派なビジネス鞄を手がける一方で、端正な見た目と無駄のないシンプルなソフトレザーブリーフ。ドイツ製のシュリンクレザーをぜいたくに使った錠前付きのフラップ仕様に。ダークブラウンやトープの色合いも大人のエレガンスを演出してくれる。右:縦23.5×横32×マチ13㎝。14万3000円 左:縦26×横37×マチ12㎝。16万5000円(以上日本橋三越本店)
強靭な耐久性と手にうれしい弾力性が魅力


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