
2022年のサッカーワールドカップ(W杯)カタール大会で初の8強入りをあと一歩で逃したものの、優勝経験国のドイツとスペインに勝利する快挙を成し遂げたサッカー日本代表の森保一監督。22年のラストを飾る「ニュースなルック」はこのスポーツジェントルマンに決定だ。
今回も世界中を熱狂させたW杯。決勝戦のアルゼンチン対フランスはさながらメッシ対エムバペというレジェンドと新ヒーローの対決のような歴史に残る激闘を見せてくれ、PK戦の末にアルゼンチンの36年ぶりの優勝で幕を閉じた。
涙をこらえ、サポーターにお辞儀
もちろん、日本の大躍進も忘れてはいけない。今回のW杯ほど我々を楽しませてくれた試合はない。「三笘の1ミリ」など語られる名シーンは数々あれども、筆者が一番感動したのはPK戦までもつれ込み、惜しくも悲願の8強入りを逃したクロアチア戦の試合終了後に涙をこらえながらグラウンドで日本のサポーターたちに深くお辞儀をした森保監督である。
元ラガーマン(サッカーではないが)で昭和のオジサン世代は、こういうのに一番弱い。これには対戦相手のクロアチアの地元紙も「何という紳士的な振る舞いだろうか。彼はサポーターの前で頭を下げたのだ。そのサポーターたちはサポーターたちで、まるでルーティーンのようにスタジアムのゴミを集めている。そんな日本の姿には感服するしかない」と伝えていた。まさに、スポーツジェントルマンとは彼のことだ。

ピッチの中でも外でも記者会見の場でも、常にスリーピースのスーツスタイルを貫いた森保監督。多くの欧州勢の監督たちがカジュアルな格好で指揮を執る中で、これもアウェーで勝負するスポーツジェントルマンが見せてくれた矜持(きょうじ)といってもいい。

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