大戦中のモデル復刻 英ブランド70周年記念の一着
東京都世田谷区の三軒茶屋にある「SEPTIS(セプティズ)」の白木凜太郎氏にも話を聞いた。選んでくれたのは、英国発の老舗ブランドGLOVERALL(グローバーオール)がブランド創設70周年を記念して作った「MONTY」。第2次世界大戦中の英国海軍のダッフルコートを忠実に再現した一着だという。

「厚みのあるメルトン生地はミリタリーウエアらしい武骨さがありますが、トグルの数が3つと少なめなので、シンプルで洗練された印象も感じられます。トグルに刻印が入っていたり、生地の裏側にブランド名のステンシルが入っていたりと、70周年記念モデルの特別なディテールにも注目していただきたいですね」


グレーとキャメルの2色があり、白木氏はキャメルがおすすめという。
「仕事用のアウターを探しているビジネスマンや、ブランドの根強いファンの方、トレンドに敏感な方に至るまで幅広いお客様に人気のカラーです。黒のプレーントゥシューズやフランネル素材のスラックスと合わせてトラディショナルに着こなしていただきたいですね」


新感覚のダッフルコート ツイードの質感をハイテク素材で表現
「ダッフルコートに『学生っぽい』という印象を抱かれる方は確かに多いですね。とはいえ、今実際に着ている学生はあまり見かけません。一昔前のイメージにとらわれて手を出さないのはもったいないと思いますよ」
そう話すのは「JOURNAL STANDARD MEN'S 表参道」の青木志門氏だ。紹介してくれたのは、日本発「DAIWA PIER39(ダイワ ピア39)」の一着だ。

「最大の魅力は高い技術を生かしたオリジナル生地です。ウールのような肌触りですが、実は軽量なポリエステル素材を採用しています。内側にはゴアテックスのフィルムを使っていて、防風性や保温性にもすぐれていますね。レザー調の素材を採用したトグルも、よくある麻ひもより大人っぽい印象です」
ステンカラーコート風の襟、大きめのポケットなど、ユニークなデザインが目を引く一着だ。どんなイメージで着こなせばいいだろうか。


「上品な着こなしとラフな着こなし、どちらにも合わせられるアイテムです。革靴との相性もいいのですが、休日着として取り入れるなら、ワイドシルエットのパンツやニューバランスのスニーカーと合わせるのはいかがでしょうか」
文:FACY編集部 山梨幸輝(https://facy.jp/)

THE NIKKEI MAGAZINE 4月誕生!
Men's Fashionはこの4月、あらゆるビジネスパーソンに上質なライフスタイルを提案するメディア「THE NIKKEI MAGAZINE」に生まれ変わります。限定イベントなどを提供する会員組織「THE NIKKEI MAGAZINE CLUB」も発足します。先行登録はこちら