
涼しく快適に過ごしたいからといって、普段の服装を簡略化して着こなせばよいというものではない。ただ単にカジュアルダウンしただけでは、着崩しただけという装いになってしまい、年相応の男性が持つべき品格が、損なわれてしまうことも。そこで、見映えもよく軽やかさも備えたこれからのワードローブに加えると重宝すること間違いない、夏のマストアイテムを紹介する。シリーズ3回目の今回は、夏向きネイビースーツの3種類の生地の特徴と、涼しげなシアサッカー生地のジャケットをビジネスシーンに取り入れるコツを紹介する。
Question 夏服の生地は軽くてラフに見えてしまう…
夏素材は「ネイビースーツ」がきちんと見える
夏用の生地は素材感のあるものが多く、涼やかな半面、カジュアルな印象を与えてしまうこともある。ビジネスにふさわしい堅実さを演出するならやはり、ネイビーのスーツが好適なのだ。

Mohair(モヘア)=右
適応時期: 4〜7月、9〜10月 ケアのしやすさ: ★★★★★
特徴: アンゴラ山羊の毛、モヘアはウールよりも繊維が太くて長く、光沢がある。ブレンドした生地は清涼感のある艶と強いハリコシを備え、ケアも簡単。春夏の代表素材だが、一年を通して着ることができる。
Cotton(コットン)=中
適応時期: 5〜9月 ケアのしやすさ: ★★★☆☆
特徴: 吸水・吸湿性が高く、丈夫なコットン生地は、カジュアルなスーツやジャケットに向く、コストパフォーマンスの良い素材。通常、スーツのシワはNGだが、ことコットンスーツに関しては、着るほどにこなれて見える。
Linen(リネン)=左
適応時期: 6〜9月 ケアのしやすさ: ★☆☆☆☆
特徴: 亜麻の繊維を原料とした服地で、吸水・速乾性に優れる。またひんやりした感触から、春夏のスーツ素材として定番的に用いられる。淡い艶や随所に現れるリネンならではの節感は見た目にも涼しげだ。

■RING JACKET MEISTER(リングヂャケット マイスター)=右
美光沢と深みのある紺がクラス感を演出する
モヘアの光沢が艶やかな一着。深みのある紺は、ドーメル社に特注した「SUPER BRIO」生地だからこそ。この張りのある生地なら、着ても見てもクラス感を演出できる。22万円(リングヂャケットマイスター206 青山店)
■CESARE ATTOLINI(チェーザレ アットリーニ)=中
立体感のある仕立てが都会的な風格を生む
ハンドを駆使したナポリの代名詞・アットリーニ。手仕事ながらこの端正なたたずまいはさすが。軽やかで柔らかくシルキーな素材はシーアイランドコットン100%の同ブランドオリジナル生地だ。72万6000円(ディエトロレクインテ)
■PAUL STUART(ポール・スチュアート)=左
トラッドの仕立てこそリネンのくつろぎ感が生きる
パッチポケットとくつろいだ仕様ながら、ゴージラインが低く設定された幅広ラペルがトラッドな印象。ソフトな風合いのリネンこそ、ゆとりある大人のスタイルを楽しみたい。ジャケット8万9100円、パンツ3万6300円(リング 東京店)

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