魚のカツレツをはさむパニーノには、ローマの「ロゼッタ」というパンを使う

「パニーノ」のパンにもこだわりがある。女性菓子職人がつくるローマのパン「ロゼッタ」に、魚のカツレツをはさむのだ。わたしもローマに住んでいた1980年代に、焼きたてのロゼッタを朝に買いに行った思い出がある。ロゼッタは、中が空洞になったパンで、つくり方が難しく手間がかかるので、本場ローマでもつくれる職人が減っている。

また、イタリアでは、カウンターでエスプレッソ(コーヒー)を立ち飲みすれば、テーブルに座って飲むよりも3分の1から半分の値段ですむ。野宮さんはそのシステムもとり入れて、座って飲めば150円のエスプレッソを立ち飲みでは100円に設定した。イタリアのように、なじみ客が一日に何杯も飲みに来ては気分転換をしてほしいと願ってのことだ。夜はローマの名物料理などを出して、ワインとともにお客に楽しんでもらっている。

カウンターの横に並ぶ菓子のひとつ、「クロスタータ・ディ・マルメッラータ(ジャムのタルト)」。朝バールでも食べられる

一方、東京には、バールでありながら、珍しい郷土料理パスタを出す「バール・イタリアーノ・ダ・パオロ」(東京都練馬区)がある。都内のイタリア料理店などで修業を積んだオーナーシェフの早川健一さんが料理メニューに力をそそいでいる。