「メード・イン・○○」にも注目
――L.L.ビーンという米国ブランドなのに、ノルウェーで作っているとなると、より本格的な防寒着のイメージが湧くのでしょうか。
石津「そう、ノルウェー製だから買う。これはビンテージものですけど、ノルウェー製にこだわったL.L.ビーンの開発者の思いが伝わってくる」
――古着を買うときは「タグ」の情報が大事なのですね。
安藤「絶対ですね。古着を選ぶときは、メード・イン・○○というところをはじめ、タグを必ず見ます。そこからいろいろ考えるのが楽しいんです。このグリーンのレタードカーディガン(連載の〈上〉で着用)のタグにはラルフ・ローレンのRUGBYとあります。いまはもうないラグビーレーベルで2000年代に一世を風靡した。こんなレアものが見つかるのが古着ならではです」
――石津さんはチロリアンジャケットもお好きだそうですね。テープ飾りがあって、ボタンがシルバーのメタルもので。
石津「これはタグにあるようにウール系を作るオーストリアのブランド。コインをつぶしたようなボタンが特徴だ。チロリアンはオーストリア製が多いんです」
安藤「僕も石津さんに合わせてチロリアン風のジャケットを持ってきました。5年前くらいに買ったものです」

――ところで安藤さんは靴も古着店でよく手に入れるそうですが、掘り出しものはありますか。
安藤「これがクラークスのオーストリッチ風型押しのワラビー。グリーンはパラブーツのウィリアム、ダブルモンクストラップです。あと、ネットオークションで以前手に入れたオールデンのドレステリア別注のタンカーブーツは、ずっと狙っていて、オークションに出てきた時はうれしかったな」
石津「これはトニーラマのウエスタンブーツで30年くらい前のもの。ウエスタンブーツも中古でお宝が見つかりそうだ」

安藤「古着店では靴が結構出るようになりましたからね。状態がよいのを選びますが、ポイントはひも靴ならちょっと大きめサイズ、ローファーはジャストサイズがあれば買う。サイズが大きめが多いという印象です」

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