原因不明の手の震え、重大な病気が隠れていることも

日経プラスワン

会議での発表時や大切な人との会食など、緊張する場面で手が震える経験をする人は多い。しかし、日常的に手が震え、加えて他の症状もあるようなら要注意。思わぬ病気が隠れている可能性がある。

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大事な商談で緊張したときや重いものを持ち上げたときに手が震えることがある。これらは生理的振戦といい、一時的に起こるだけなら心配はいらない。しかし、こうした場面でなくても震えを繰り返したり、体に他の症状があったりするなら注意が必要だ。

「震えを覚える病気の中で数が多いのが本態性振戦。日本人の2〜3%に見られ、原因がないのに震えが起こる病気だ」と大阪大学大学院医学系研究科神経内科学の望月秀樹教授は説明する。

本態性振戦の特徴は左右両方の手に、1秒間に6〜10回の震えが起こること。字を書いているときやコップで水を飲むときなどに生じやすい。