日経プラスワン

基本のスープをアレンジすれば、さらに味わいが広がる。黒のすりゴマをたっぷり加えた「黒火鍋」、豆乳を入れた「豆乳火鍋」、ざく切りトマトをたっぷり加えた「トマト火鍋」などなど。田代さんの家では毎週末のように火鍋を作っているが、「スープをアレンジしたり、具材を変えたりして食べ飽きない。シメにはうどんや中華麺などの麺類、ご飯や餅を入れてもおいしくて、毎回スープまで飲み干してしまう」。

辛さ調節や味のバリエーションを楽しむのであれば、本場にならって、薬味や香辛料を足したり、つけだれを作ってみたりするのもよいだろう。エスニックフードのメーカー、36チャンバーズ・オブ・スパイス(東京・渋谷)で「麻辣火鍋」のもとを開発したトリイ・ユカさんが本場中国で食べた火鍋は「薬味やタレが何十種類もならび、自分の好みで調合して食べた」。陰陽型の鍋ではなく、白湯スープはなかったそうだ。

銘々の取り皿に黒コショウやラー油、豆板醤(トウバンジャン)を足して辛さをプラス。辛さが苦手なら、生卵や練りゴマをからめればマイルドになる。ネギやパクチー、ミョウガなどの香味野菜を刻んでおいて、それぞれの好みで加えるのもいい。シメを中華麺にして、トリイさんおすすめの黒酢とニンニクのつけだれを加えれば、辛さと酸味が絶妙な酸辣湯(サンラータン)風になる。

家庭で作るのは面倒という人は、市販の「火鍋のもと」を使うとよりお手軽だ。おいしく火鍋を食べて、残りの寒さを乗り切ろう。

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つけだれで「味変」

火鍋スープに加えて、味の変化を楽しむつけだれ。トリイ・ユカさんのおすすめを3種紹介する。

(1)黒酢+ニンニクだれ 黒酢(100cc)、ニンニクのみじん切り(2片分)。シメの中華麺に加えると、酸辣湯風に。

(2)ねりゴマ+長ネギだれ ねりゴマ(大さじ2)、水(大さじ2)、砂糖(小さじ1)、酢(大さじ1)、長ネギのみじん切り(大さじ1)を混ぜる。

(3)生卵+パクチーだれ 生卵(1個)をとき、刻んだパクチー(大さじ1)を入れる。

(ライター 土井 ゆう子)

[NIKKEI プラス1 2022年2月26日付]