ウィズコロナ下の社会経済のトレンドは 2022年を占う『2022年 日本はこうなる』

新型コロナウイルス禍からの経済回復が期待される2022年。とはいえ、海外勢と比べて出遅れたデジタル化推進や、気候変動問題で喫緊の問題となっている脱炭素対策など目の前に立ちはだかる課題はやさしくない。多くの日本企業にとって、まだまだ経営のかじ取りが難しい一年になりそうだ。

本書『2022年 日本はこうなる』は、海外ビジネスの動向からデジタルトランスフォーメーション(DX)による変革、都市の人口動態や子どもに関する政策まで、幅広いテーマで22年を見通す。3部構成になっており、第1部ではウィズコロナ期に突入する日本と世界の経済情勢の大枠を捉える。第2部では「科学技術イノベーション」「脱炭素化と循環経済」など6つのトレンドを紹介。第3部は「企業経営」「働く場」「地域」など分野ごとにキーワードを解説している。編者は三菱UFJリサーチ&コンサルティング。

「気候変動対応」はJAXAが救世主

21年3月、政府が発表した「第6期科学技術・イノベーション基本計画」により、「気候変動対応」の方向性が見えてきた。22年は自動車産業のみならず、金融やITなど幅広い業界、さらに中小企業にもその対策が問われることになりそうだ。多くの企業が頭を抱えるこの問題、実はちょっとワクワクするような話もある。

猛暑や豪雨など、年々激しくなる気象現象。こうした現状に伴い、これまでニッチなテーマであった「極限環境対応」が脚光を浴びている。その中心となるのが、なんと宇宙産業。なぜなら、宇宙という極限領域での技術は、地球における激甚災害下にも転用できるからだ。宇宙航空研究開発機構(JAXA)による「宇宙探査イノベーションハブ」事業は、すでに社会還元を意識しながら研究開発が進んでいる。具体的には、「水の効率的な分離技術」や「次世代太陽電池デバイスの実現」などに期待が高まっているという。宇宙産業で発展した先端技術の本格的な実装は、もう目前だ。

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