企業や自治体が期待を寄せるeスポーツ

第3部で怒濤(どとう)のごとく紹介される76のキーワードは、新たな視点を得るのに役立つ。私の場合、ゲーム対戦競技「eスポーツ」がそうである。自宅で完結する趣味としてコロナ禍で急速に普及したeスポーツだが、今後はよくあるスポーツジムのように、eスポーツの練習場や試合会場を街中で目にする機会が増えそうだ。

実際に東京地下鉄(東京メトロ)は、テレワークの推進で稼働率が下がったテナントを活用し、日本初のeスポーツ専用ジムを開設した。最適な通信環境や設備が整った場所で練習に励みたいという消費者のニーズを見込んでの事業展開である。

また金沢市は、「eスポーツ金沢モデル」を策定し、関連企業の集積やコミュニティ形成を狙う。街のイメージ向上に加え、高齢者や障害がある人も楽しめるユニバーサルスポーツとしての役割に期待を寄せる。

なじみのない言葉や専門外の情報に触れることで、面白いアイデアが生まれたり、課題解決につながったりすることがある。ぜひページをめくりながら、新しい年を力強く突き進むためのヒントを見つけてほしい。

今週の評者 = 倉澤順兵
情報工場エディター。大手製造業を対象とした勉強会のプロデューサーとして働く傍ら、8万人超のビジネスパーソンをユーザーに持つ書籍ダイジェストサービス「SERENDIP」のエディターとしても活動。東京都出身。早大卒。

2022年 日本はこうなる

著者 : 三菱UFJリサーチ&コンサルティング
出版 : 東洋経済新報社
価格 : 1,980 円(税込み)