デラのもう一つの強みは栽培しやすさ。温暖化が進んでも病気になりにくいため、農薬はほとんど使わずにすむ。生食用はタネをなくすための薬剤処理が栽培の負担になっているが、「ワインはタネがあるほうがおいしい」(高井さん)。

ブドウ畑のそばにある直売所は見学会の定番コース

衰えたとはいえ、大阪府はデラウェアの栽培面積で全国3位。自社畑で足りない分を近隣から調達することで、ブドウ農家の存続にもつながる。

数年前、アジア各国への輸出のため現地を巡った高井さんは、欧州産ワインが市場を席巻している様を目の当たりにした。「日本産ワインが欧州系のブドウ品種を使っていては太刀打ちできない。オリジナルで勝負すべきだ」と自信を深めた。

デラウェアを使ったカタシモのワインは、19年に大阪で開かれたG20サミットの晩さん会に供されたほか、地域ブランドを国が保護する「地理的表示(GI)」の指定も受けている。

ワイナリー見学会は外国人社員が英語で説明する回も

ワイナリーまでは、大阪中心部から電車と徒歩でわずか40分ほど。地の利を生かして、週末には昼食付きの見学会を開いている。新型コロナウイルスの収束次第だが、大阪ワインを深く知るにはもってこいだ。

(東大阪支局長 高橋圭介)

[日本経済新聞電子版 2022年2月24日付]