睡眠中の歯への負荷を減らすにはスプリント(マウスピース)を使う方法もある。歯科で自分の歯に合ったスプリントをつくり、寝るときに装着する。過度な力から歯を守るのが狙いだ。

無意識のうちの日中のかみしめにも注意したい。上下の歯は何かを食べたり、のみ込んだりするとき以外は触れていないのが普通だが、接触させるのが癖になっているケースがある。馬場教授は「上下の歯の接触やかみしめに気づいたら、即座に深呼吸しよう。繰り返せばかみしめを減らしていける」と助言する。

菅谷教授は「よくかむことは強くかむことではない。食事のときにもそれほど強い力は必要ない。試しになるべく弱い力でかんでみてほしい」と強調する。

歯根が折れてしまうと、通常は抜歯となり、入れ歯やブリッジ、インプラントといった治療をする。保険適用外ですべての歯科が対応しているわけではないが、接着剤で割れ目を塞ぐ「接着治療」も出てきている。「ひどくなる前に治療すると、歯を残せる確率が上がる」と長谷川院長。いずれにしても早めの対処を心がけるようにしたい。

(ライター 佐田 節子)

[NIKKEI プラス1 2021年11月20日付]