本からの学びを最大化 「視点と法則」探る読書法『インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式』

ビジネス書は、体系的に知識を得るのに便利なツールである。とはいえ、忙しいビジネスパーソンは読書にかける時間も限られているだろう。そこで参考にしたいのが本書『インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式』。読書の量ではなく質を上げる、つまり読書時間あたりの学びを最大化するメソッドを伝えている。

著者は朝日広告社の現役プランニングディレクター。外資系コンサルティング会社での勤務経験もあり、新しいコンセプトや、精度の高い仮説を求められることを通して、ロジックと発想力を磨いてきた。本書では、本からの気づきを増やす読書術を「10倍読書」と名付け、その具体的手順を解説する。

「視点」と「法則」を探す

10倍読書は、大きく分けて「視点読書」と「法則読書」からなる。それぞれ、視点と法則を本から発見しながら読むことを指す。

まず視点読書について。視点とは、「どの側面に焦点を当てて物事をとらえているか」という着目ポイントのことだ。実際に以下の文章から、どんな視点が隠されているのか見てみよう。本書に載っている事例だ。

仕事の漏れや重複は、作業の一部分ばかりに視点が集中して「段取り全体」が見えていないときに起こります。まずは、「これから必要になる作業」をすべて洗い出しておきましょう。

ここには、「段取り全体」と「部分的な作業」という2つの視点が隠されていると著者はいう。もちろん、視点の取り出し方は人それぞれで、正解はない。このステップで大切なことは、自分の視点を増やしていくことだ。視点の数が増えれば、物事の見方が多様になり、同じ事象を見ていても観察力や気づく力が段違いになると著者は説く。

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