おうち時間、観葉植物で潤う 失敗しない育て方のコツ

おうち時間を快適にするため、観葉植物を育てる人が増えている(東京都港区)=中岡詩保子撮影

「おうち時間」が増えるなか、うるおいを求めて観葉植物を育てる人が増えている。インテリアの一環ではあるが、生き物である以上、世話は必要だ。無理なく、長く付き合うコツを知ろう。

「部屋の中が殺風景だから」「在宅ワークの疲れを癒やしたい」……。そんな気持ちで観葉植物に興味を持つ人も多いのではないだろうか。「無機質な環境に暮らしていると人はストレスを感じる。緑を求めるのは自然なこと」と話すのは市野沢未和さん。青山フラワーマーケットを運営するパーク・コーポレーション(東京・港)の空間デザイン事業部「パーカーズ」のプランツコーディネーターだ。

植物が人に与える効果についての研究によると、空気の浄化や葉からの蒸散で湿度を保つ働き、目の疲れを和らげる効果などがあるという。市野沢さんは「葉や枝が直線的な物を覆い、ホッとできる空間が生まれる」と話す。「鉢植え一つでも効果は期待できる」が、ポイントは自分のそばに置くこと。

例えば、パソコンの画面の向こう側に置くと、ふと顔を上げた時に視界に入る。リビングの一角で仕事をしているなら、大きめの鉢植えをパーテーションにするのもいいだろう。視線が遮られて集中でき、かつ孤独にならないスペースを作れる。

室内で育てるには、観葉植物と呼ばれるジャンルのものがおすすめだ。文字通り葉を観賞するための植物で、葉や枝ぶりのバリエーションが豊富。常緑なので一年を通して緑が保たれ、室内の光でも育つ。水耕栽培や人工的な用土でも栽培でき、泥汚れや虫の心配も減らせる。

種類が多いのでどれを選ぶか迷うが、「最初は見た目でいい」と市野沢さん。「持ち帰ったら近くに置いて、水やりや霧吹きなどの世話をしながら植物との距離を縮めてほしい。自分で世話をすることで癒やし効果が高まる」

具体的には、どんな世話が必要なのか。観葉植物の専門店、グリーンジャム(埼玉県越谷市)の中山裕二さんは、「よく店頭で見かける観葉植物は基本的に強くて育てやすい。コツがわかれば栽培は難しくない」と話す。

植物の生育には、温度・光・通風の3要素が必要だ。この条件を満たすため、何より大切なのは鉢植えを置く場所だ。観葉植物の多くは熱帯・亜熱帯が原産地。日本原産の品種も自生地は九州や南の島だから、「室内栽培が基本。寒さに弱いので、気温10度を下回る場所には置かないこと」(中山さん)。

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