子どもが格安スマホを使う、メリット・デメリット
以上から、子どもが格安スマホを持つメリットは「導入や毎月の利用金額が安い」ということが1つです。他には、
・位置情報サービスやアプリを利用して、安全を見守れる
・緊急通報(110番、119番など)が利用できる
・家族間の緊急連絡ができる
というようなメリットもあります。
緊急通報については、データ専用SIMでは利用できません。IP電話(050Plusなど)に契約のうえ、警察署、消防署などの電話番号を登録しておく必要があります。緊急通報のための専用アプリ、警察なら「緊急通報ナビ」、消防なら「火事・救急通報ナビ」を入手しておいてもよいでしょう。ですが、IP電話にも月額料金が数百円かかりますから、それならはじめから通話ができる「音声SIM」の契約にしておくほうが安上がりな場合も多いと思います。よく比較検討してみましょう。
次に、デメリットとしては、格安スマホに限らずスマホ全体にいえることですが
・SNSでの投稿から、いじめに発展する可能性
・個人情報流出、高額請求、性的被害などのネットトラブルが起きる可能性
・勉強をしなくなり学力に影響が出る
・「スマホを手放せない」など依存気味になる
というようなことが考えられます。利用を始めるには、これらのトラブルを防止するために、利用時間、利用場所をはじめ、個人情報を書き込まない、他人の悪口を書かない、知らない人にコメントしない、アプリをダウンロードするときは親の許可を得るなど、ご家庭なりのルールをしっかりと決めておきましょう。
利用料金が高額になることはないかと心配される方もいます。ただ、格安スマホであればキャリア決済はできませんし、データ通信は上限が決まっているプランを使えば、通信料がかかりすぎるということもありません。アプリへの課金を防止し、電話機能による通話も必要時以外にしないルールをつくれば、極端に高額になることはないでしょう。
子どもは、どのようにスマホを使っているのか
では、スマホを与えられた子どもは、スマホを何に使っているのでしょうか。
内閣府が公開している「青少年のインターネット利用環境実態調査」 (20年度)によると、利用内容は
1.動画視聴(ユーチューブなど) 81.7%
2.コミュニケーション(メール・SNSなど) 80.0%
3.ゲーム、音楽視聴 それぞれ70%強
4.情報検索 63.2%
5.勉強・学習・知育アプリやサービス 42.5%
となっています。これらの割合はキャリアのスマホ、格安スマホなど、どの端末を使っているかで多少の差がありますが、多くは楽しみに使われているようです。
子どももスマホを持つということは、必ずしも良い面ばかりではなく、心配される点も多いかと思います。ですが、利用料金も下がり、より使いやすくなったスマホは、離れている子どもが困った時に、オンラインで顔を見ながら話すことができるなど、子どもの状況を把握するのに非常に便利であるとも思います。
利用をお考えの方は、利用料もそうですが、メリット、デメリットを考えながら比較し、納得して決められることをおすすめします。
