「やるしかない」仕事黙々と(折れないキャリア)損保ジャパンキャリアビューロー社長 小平恵子さん

2021/10/2

2020年、人材派遣を担う損保ジャパンキャリアビューローの社長に就いた。損害保険ジャパンのグループ企業では2人目の一般職出身の女性社長だ。

こだいら・けいこ 東京都立第一商業高等学校卒、旧安田火災海上保険(現損保ジャパン)入社。2020年から現職

「経営者になるとは夢にも考えていなかった」。高校卒業後、旧安田火災海上保険(現損害保険ジャパン)に入社した。男性総合職の指示を受け、保険料の計算などをこなす日々。「補助的な役割に何の疑いも持っていなかった」と振り返る。

現場でプロとして重宝される一方で、次第に本社が作る煩雑な規定や保険商品に不満を持つようになる。「分かりやすい商品の開発に携わりたい」。そんな思いを募らせていった。

転機が訪れたのは入社から16年目だ。本社の企業営業推進部に異動した。喜んだのもつかの間、与えられたのは全く希望していなかった「業務インストラクター」の仕事だった。役割は代理店への事務指導や業務点検、新入社員研修など。「指導や管理業務より、お客様とじかに接する実務に魅力を感じていた」だけに、落胆は大きかった。

嫌々ながら就いた仕事。それでも手は抜かなかった。全国各地の代理店に足を運び、業務の相談に乗る。社員研修にも力を入れた。すると次第に会社の全体像が見えてきた。気がつくと「現場の役に立っているという実感を得て、喜びを感じるようになっていた」。