
新聞やテレビ、ネットニュースなどで連日のように見かける「値上げ」の文字。光熱費から野菜や肉、小麦関連製品などの食料品、ガソリン、そして文具まで。多方面から生活にかかわる値上げの波が押し寄せています。
背景には様々な要因がありますが、どれも一朝一夕には解決しそうにないものばかり。家計への影響を少なくするためには、正に「自己防衛」が必要となってきます。
では、暮らしのなかでどんな工夫ができるでしょうか。今回は、きょうからできる秋の値上げ対策をご紹介します。
ガソリンは2方向から節約を考える
2021年10月、米原油先物相場が7年ぶりの高値を付けました。これは以下の2つが重なったことが大きな要因といわれています。1つは、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟の産油国からなる「OPECプラス」が協調減産を続けていること。もう1つは、そうしたなかでワクチン普及などを背景に、新型コロナウイルスで低迷していた経済活動が再開し、需要が増え始めたことです。
世界的な原油高を受ける形で、ガソリン価格も上昇しています。資源エネルギー庁が発表した石油製品の店頭小売価格週次調査によると、21年10月25日時点のレギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均価格は167.3円となり、8週連続で上昇しました。地域によっては、1リットルあたり170円を超えているところもあります。
お住まいの地域やお仕事状況によっては、車での移動は生活に欠かせないもの。ガソリン代の節約は2方向から考えましょう。1つ目は支払い方法からの節約、そして、もう1つは車の乗り方からのアプローチです。
まずは1つ目、支払い方法からみていきましょう。ガソリンスタンド(GS)によって割引内容や金額に多少の違いはありますが、石油会社系のクレジットカードだと現金や他社のクレジットカードで支払うよりも、1リットルあたり3~4円割引になるところが多くあります。
「出ずるを制す」でもう1つ。GSによっては、LINEで「友だち登録」をするとクーポンが発行されて1リットルあたり3~5円の割引となるスタンドもあります。この場合、支払い方法での割引とLINEの友だち登録によるクーポンを併用すれば、1リットルあたり6~9円の割引とそれなりに大きな節約につながります。以上はあくまでも一例です。割引やクーポンはGSによって違いがありますので、ご自身がよく利用するところについて、どんなものが利用できるか、ぜひ調べてみてください。
続いて、2つ目の方法となる車の乗り方についてです。普段、街中でみていると、意外に多いのがアイドリングストップを意識していない乗り方です。たとえばコンビニエンスストアなどの駐車場で、エンジンをかけたまま電話をしていたり、車内で食事をしていたりといった光景を見かけます。ココが節約のしどころです。少なくとも駐車をしているときは、アイドリングストップにしましょう。無駄にガソリンを消費せずに済み、二酸化炭素(CO2)の排出削減にもつながります。