タスクは量より質で決定 取捨選択力自然に磨ける朝活ニューノーマルを生き抜く 「朝1時間」活用塾(9)

2021/11/19
タスクは量ではなく質で取捨選択する(写真はイメージ=PIXTA)

忙しい中で時間を捻出しようと思うと、「あれもこれも」と予定を入れすぎてしまう。そんな経験はありませんか? 予定を入れすぎるとなかなか消化できなかったり、消化できたとしても余裕がなくて、イライラしたりすることもあるでしょう。そんなときにも朝活は効果があります。早起きで様々な活動を実践する「朝活」の伝道師、池田千恵氏が朝活を通じた解決法を解説します。

今回は読者の次の相談に回答します。

Q. 予定を入れ過ぎてなかなか消化できなかったり、余裕がなくて落ち着かなかったりすることがあります。気の持ち方などコツがありましたら教えて下さい。

A. 入れた予定を全部消化しなければいけないと思うと苦しくなります。「緊急ではないが重要なタスクさえ終われば他のタスクが終わらなくてもOK」など、自分なりの「OK基準」をあらかじめ設定することをおすすめします。また、余裕がなくなるときはどんなときか、自分の傾向を知り、「こんなときは、これをやれば落ち着く」といったマイルールを決めていきましょう。そのマイルールを効率よく失敗なく見定めるうえで、朝活を取り入れて取捨選択力を身につけましょう。

「あれもこれも」は頑張りを無駄にする

朝活したい人は、自分の成長を諦めていない負けず嫌いな方が多いようです。日々忙しい中でも時間を捻出して、もっともっと自分をバージョンアップさせたいという気持ちが人一倍強いのです。

成長を諦めない気持ちは大切です。一方で「あれもこれもしたい!」「全部しっかり取り組みたい!」という気持ちが強すぎると、予定を詰め込みすぎてパンクしたり、時間がないことに焦ったり、となりがちです。

興味があることにいくつも手を出して中途半端になってしまったり、なにかいつも追い立てられるように気ぜわしい状態になったりすると「こんなに頑張っているのに、なぜ?」と落ち込むことも。イライラしたりして、普段ならしないミスが増えることにもつながりかねません。ということで、本題の朝活に入る前に、まず1つお伝えしたいことがあります。あれもこれもで頑張りを無駄にしないように「早めに手を打つ」ことが大事と認識しましょう。

タスクリストは量ではなく質を見よう

では具体的にどうすればいいのか。次にこの点を考えたいと思います。入れた予定を全部消化しなければいけないと思うと苦しくなります。毎日すべき「タスクリスト」を作っている方も多いと思いますが、タスク一つひとつの緊急度、重要度はそれぞれ別なので、タスクの数で成果を測ろうとすると「できなかった」ばかりが目に入ってしまいがちです。例えば20個のタスクのうち、2個しかできなかった場合、数で数えると落ち込むかもしれません。でも、2個できたタスクが、緊急でないけれど重要な「種まき」(=今頑張っておくと将来がラクになること)で、残りが緊急でも重要でもない雑務だったとしたら、2個達成できたことはむしろ喜ぶべきことなのです。

つまり、予定をこなす量が大切なのではなく、質がものを言います。質を見極めた上で、何をするか、何をやめるかの「決断力」を育んでいきましょう。後ほど説明しますが、実はこの過程で朝活が役立つのです。

もう1つ。決断力とならんで大事なことがあります。それは自分のクセを知ることです。人によって、自分の気持ちが落ち着かなくなる傾向は違います。「どんなときにどうなる」を定点観測して自分のクセを知っておきましょう。例えば突発事項に弱いのか、やっている意味がわからないと落ち着かないのかなど、何でもよいので「自分が落ち着かなくなるきっかけ」を自己分析していきましょう。

その上で、そんなときはこの行動をすれば落ち着く、といった、「お守り」のような行動を決めてマイルールにするのをおすすめします。落ち着かなくなりそうになったら、例えば「朝のランニングを始める」「ノートに気になることを書き留める」「朝時間の手帳タイムに取りかかる」といったようなことで構わないのです。

朝活で「決める→やる→自信がつく」のサイクルを回そう

まとめると、自分の成長を諦めたくない「あれもこれも族」がまず試してほしいのは、次の3つです。

1. タスクは量ではなく質で取捨選択する
2. 自分がどんなときに気持ちが落ち着かなくなるかの傾向を知る
3. 「こんなときは、こうする」といったマイルールをつくる

いよいよ本題に入ります。実は上記のポイントを満たすうえでも、朝活が適しています。その理由はシンプル。早く起きるためには、早く寝なければいけないからです。

先ほど、「決断力」を育んでいきましょうと提案しました。「決断」と聞いて、思い浮かべるイメージはどんなことでしょうか。決めて、断じる、で決断。強い言葉ですね。受験、就職、結婚、出産など、決断という言葉には、何か大きなものごとを進める覚悟を示すような、重いイメージを感じる方も多いかもしれません。

でも、大きなものごとを決めるのも、日々の自分の積み重ねです。右に行くか、左へ行くか、のような、小さな決断が積み重なった結果が大きな決断につながるのです。だからこそ、朝活なのです。思考より行動です。

早く寝るためには今までの生活パターンを見直し、何を残して、何を削るのか、何を効率化するのかを考える必要があり、自然に取捨選択力が身につきます。

さて、もう一方のマイルールについてです。何時間睡眠で、仕事のピークはいつで、体調はどうなるかを定点観測することで、自分の気持ちが落ち着かなくなる傾向も見えてきます。モーニングルーティンを整えることで、マイルールもつくれるようになるのです。

限りある時間をどう割り振るか、その判断のスピードを上げていきましょう。

「決める(Decide)→やる(Do)→自信がつく(Confidence)」――これを筆者はDDCサイクルと呼んでいます。早寝早起きを習慣化し、DDCサイクルを何度も回すことで、優先順位をつけ、すべきことを迷いなく終わらせるクセを付けていきましょう。

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