円楽師匠の一言で変化

レギュラーになってしばらくは指示通り座布団を上げ下げするだけ。ところが10年ほどたったある日、司会の(五代目)三遊亭円楽師匠が「山田くんを目立たせよう」と言い出した。「悪口を言われたら遠慮無く突き飛ばしちゃいなさい」

林家こん平師匠や三遊亭楽太郎(現・六代目円楽)師匠とのバトルを仕掛けたのは円楽師匠だった。プロボクサー試験に合格したこともある体力を生かして、「山田アタック」で皆さんをずいぶん転がした。「勝手にやっていいから」。円楽師匠のおかげで、私は変わることができた。

円楽師匠には本当によくして頂いた。従来、司会者が代わる際は座布団運びも代わることが多かった。2006年、円楽師匠から歌丸師匠に司会が交代する際に私も退くのが自然だったが、円楽師匠は最後のレギュラー出演の際、舞台を去る直前に私の耳元で「山田くん、頼りにしてるよ」。泣きそうになった。

やまだ・たかお=「笑点」大喜利、六代目座布団運び

メンバーの皆に感謝

もちろん他の皆さんにも大変お世話になってきた。こん平師匠の後任を決める際、歌丸師匠は「変なやつ入れるくらいなら山田くんを入れてやってくれ」と言ってくださった。三遊亭小遊三師匠には、卓球を長年教わっている。地方収録の際の新幹線の中では、三遊亭好楽師匠からいつもビールやおつまみを頂く。

林家たい平くんには、こん平師匠と築いた山田アタックを受け継いでもらい感謝している。独身の春風亭昇太くんは私の娘を狙っているようだ。木久扇師匠からはたくさん「木久蔵ラーメン」をもらった。六代目円楽師匠はいつも楽屋で皆さんに牛乳を配っているが、私にはくれない(最近くれるようになった)。

あと2年で、私は芸能生活50年。それまでに何か大きなことをやりたいと思っている。大喜利メンバー入りは難しそうなので、次は司会者を目指そうかなあ。