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2013年職場は「かわいい先輩」が救う?

女も男も35歳の壁に苦闘

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NIKKEI STYLE

 女と男はなぜ違う。職場で、家庭で日々繰り返されるすれ違いを語り合うと、少し違う風景も見えてきた。コラム開始以来募集してきたアンケートの結果をもとに、今年の女と男の風景を2回にわたり、6人の筆者たちが語り合った。まずは職場編。

「男女差」より気になるのは「世代差」

バブル系男子7月上旬の掲載開始から半年がたちました。「職場の後輩の呼び方」から始まって、いろいろ困りごとを語り合ってきましたけれど、皆さんどんな感想ですか?

姉御系女子職場について言えば、男女差って難しかったな。差がもはやあんまりないので、言い合うことが少なかった気がする。むしろ、気になるのは世代差。特に40、50代が困っている印象がとてもある。後輩の呼び方はその一例。男女差が少なくなって、年功序列もなくなって、上の世代だけ間合いがわからなくなってしまったよう。

バブル系男子 僕はバブルの絶頂だった1989年の入社。配属された地方支社に女性の同期は一人だけ。先輩から初の女性総合職と聞かされて、驚いたのを覚えている。それが、女性がいて当たり前になって、仕事も働きぶりも変わらなくなって……。

崖っぷち女子 氷河期当時に入社した私の会社も、総合職入社の女性は同期の1割程度だった。隔世の感はありますよね。

ちゃっかり系女子なんだか学校で習ったことを聞いているみたい。私の周りでは結婚して仕事をやめる女性はほとんどいない。出産して会社勤めが難しくなっても、新しい仕事を始めればいい。

草食系男子 そう、女性の立場が変わったと言われても、30代の僕は知らないから共感できない。僕らの世代は職場に同じ立場の女性がいるのは普通だから、女と男を意識する場面はあまりない。

若い世代は入社前から生き方を問われている

頑固系男子もう少し複雑じゃないか。今はセクハラとかパワハラとかいろいろ難しいことがある。だから、男女の差はなかったことにするという面もある。あえて火中の栗を拾う必要はない。そう思うことが世代差なのかもしれないけれどね。

崖っぷち女子 キャリアプランというものを、みんな意識せざるを得なくなっている。若い世代は入社前から、社会人になったら何をしたいのかとか、会社でどんな貢献ができるかとか、常に問われている。昔はみんなと横並びでついていけば生きていけたけれど、今はそうはいかない。個別評価が浸透して、女も男も周りを意識して自分の生き延びる道を考えなくてはいけない。そうすると、人によっては「この会社にずっといるわけじゃない」ということになって、職場の人間関係に冷淡になる。○△ちゃんなんて呼び方はできないし、職場全体で同僚のお祝いをする必要もない。社員旅行も面倒。あなたはあなた、私は私という人が出てきやすくなる。そうなれば女も男もない。

頑固系男子そういえば男女雇用機会均等法が施行された直後に入社した女性たちも、キャリアプランという言葉をよく口にしていたよ。男は特に何も考えていなかったけれど。

崖っぷち女子居場所がなかったんでしょう。先にいる男たちにも、一般職の女性たちにもそれぞれの世界が出来上がっている。そこに異物として入っていく以上、新しい場所を切り開くしかなかった。ところが氷河期世代の私たちはちょっと違う。「入れてよかった。会社ありがとう」みたいな気持ちがあって、意外と忠誠心がある。だから、彼女たちのあとを追う、というのとは違う。それも世代差。

頑固系男子 それはすごく感じるよ。僕の同世代の女性は社員旅行を強く拒否したけれど、次の世代はみんなで一緒にやろうよという感じで、「あれっ」て思ったよね。

30代半ばから分かれる女性の勤め人人生

崖っぷち女子 人数が少ないのもあるんですよ。少し上のバブル世代は数が多くて、しかも元気だった。その陰でこそこそ飲み会をして結束しているのが私たちの世代。仲間意識はある。

草食系男子そうだね。女も男も楽しくやっている自覚はある。ただ、結婚や出産で女性が変わってくる面はある。35歳くらいから男女差が見えてきて、僕は少し面食らっている。

崖っぷち女子女は30代半ばから運動会の借り物競走みたいな状況になっちゃうから。結婚しました。子どもができました。夫は並走してくれるけれど、子どもは背負って走るしかない。そうすると、重くても今までのペースで走りますという人と、なるべく速度を落とさずに走りますという人、それも難しくてマイペースで行きますという人に分かれてくる。場合によっては、トラックを変えようと転職する人もいるでしょう。要は非常に多くのことで選択を迫られる。そこで女は会社や仕事の価値観が変わる。

バブル系男子 僕の感覚だと、30代半ばってまさに脂がのった働き盛り。全力で突っ走るしかないのだけれど、そこで後輩たちは悩んでしまう。僕から見ても、会社にとってももったいない感じ。もっとも、自分にしか守れない命があるという決意はわかる。別のトラックに移ることも、そう不本意ではないのだろう。

働く時間は長くなったが、決断のピークは早く

頑固系男子 勤め人人生のスピード感が変わった。働く時間はどんどん長くなっているけれど、一方で決断を迫られるピークは30代半ば。入社して10年ちょっとになった。難しいね。

崖っぷち女子 男性でも30代で病気や心の部分で働くことに難しさを抱える人が目立つ。女性は出産年齢を意識するし、それ以前にパートナーを見つけることに苦労している人が今は多いでしょう。キャリア、婚活、出産という人生の大問題をすべて抱えて、しかもその状態が長期間続く人もいる。そうなると目前のことで手いっぱいで、キャリアプランどころではない。男性も女性もすごくきついだろうなとは思う。

姉御系女子 確かに私は選択のプレッシャーとは無縁だったかも。婚活なんてなかったし、私も専業主婦の友達たちも目移りせずに走ってきたと思う。専業主婦になるか、働き続けるか。二者択一だった。仕事も結婚も出産も。全部選ぶのは大変だよね。

バブル系男子 会社はどうかな。今、会社ってみんなにとってどういうもの。僕はここでやっていくしかないと思っていたのだけれど、給料は増えないし、ポストも少ないし……。

会社が一丸となるのはもう難しい

崖っぷち女子 この会社で働き続けるという意識が薄れてきている。みんなが同じ方向を向いて、一丸となるのはもう難しいのかもしれない。

バブル系男子かつては家族主義的な経営で知られていたパナソニックが今、厳しい状況にあるのが象徴的だよね。会社は家族ではない。若い世代には当たり前のことだろうけれどね。だから、社員旅行などのイベントも有志だけとか打ち切りという流れになる。

草食系男子 でも「いまどきの社員旅行」の回のアンケート結果をみると、ほぼ7割が社員旅行をしてもよいと思っている。コメントでも若い世代や女性の前向きな声が目立った。

崖っぷち女子 有給休暇もそうだけれど、会社や上司から強制的にやれと言われれば誰でもするでしょう。社員旅行も会社としてやれば行くでしょう。

バブル系男子 ちなみに僕は幹事をやったことがあるのだけれど、部長命令でした。今はそんな権限がある上司は少ないかも。

ちゃっかり系女子 私は職場旅行の幹事をやったことがあるんですけれど、ある上司から「そんなことより目の前の仕事をやってほしかった」って言われて……。

姉御系女子 今の職場をすごく反映しているよね。他の部署から「あいつら暇でいいよね」とか言われるのがいやなのかもね。だから「社員旅行をやりたい」という郷愁みたいなものだけ残っている、ということなのかもしれない。

社員旅行はばらばらの個人をつなぎ止めるツールに

バブル系男子 お祭り男が活躍しにくい時代ってことかな。

頑固系男子 社員旅行の内容もずいぶん変わった。僕がイメージするのは新人が芸をする無礼講の宴会。職場によってはすごいのもあった。旅行会社に勤めている女友達は、「課長以下の男子全員の裸を見せられた」って笑ってた。今は決められたゲームとかでしょう。「いまどきの社員旅行」で紹介していた大縄跳びにはびっくりした。

崖っぷち女子 以前の社員旅行は語り継げるものがあった。あの年の新人はこんな芸をやったとか、あの上司は10年前の宴会で××とか、職場の伝説が生まれる場だった。

ちゃっかり系女子 そんな社員旅行、行きたいなあ。

草食系男子 若手にとって今の職場は仲間入りの儀式として芸をするほどの組織ではないのでは。むしろ社員旅行はばらばらの個人をつなぎ留めるツールの意味合いが濃くなっているでしょう。企業の運動会が復活しているのは典型。結束を演出しているということ。

崖っぷち女子 終身雇用ではなくなって語り継ぐ伝説は共有できない。外資系に勤める友人は「昨日までいた人が今日いないということがしょっちゅう。同僚の付き合いが難しい」と悩んでいた。社員旅行に行きたい気持ちはあるけれど、実際には忙しくて無理。本当に郷愁かもね。

節約が身についている若い世代

バブル系男子ただ、意外な面も見えたよ。「職場の節約の行方」のアンケートでは半数以上が「職場で節約するのは当たり前」と答えていた。みんな真面目。僕は「職場の士気が落ちた」という回答が多いと想像していたね。

崖っぷち女子 そう思うのは会社のおいしい部分を知っている世代なんですよ。職場の宴会でも経費がでる会社が昔はあったでしょう。氷河期世代の私はそんな経験が全くない。より若い世代はもちろんそう。節約が身についてしまっているんですよ。

頑固系男子 昔はそういうところにお金を使って、長い目で若手を育てていくのが会社だった。でも、今は会社に余裕がない。社員は30代半ばで重大な選択を迫られる。場合によっては辞めるというありさまでは、会社はお金をかけようがないともいえる。以前は派遣社員に35歳の壁があると言われていたけれど、今は正社員も同じ。社員にとっても、会社にとっても深刻な問題だね。

バブル系男子 来年はどんな年になりそうですか。

ちゃっかり系女子 育児休業をとる男性がもっと増えるといいなって思っています。

草食系男子 それは増えるだろうけれど、単なる休みかもね。会社として数値目標があって、みんなとりやすくなったからとっちゃう。

草食系男子 実は僕も育児休業をとろうとしたんだ。でも女性上司の「君は親戚がいないのか」という一言で却下された。だから数値目標はよいことだよ。

65歳まで雇用延長で変わる職場の風景

崖っぷち女子 私は雇用延長が気になる。来年から段階的に65歳までの雇用が企業に義務づけられるでしょう。以前は上司だった人とか管理職経験者は出世するか他社に転籍するのが普通だったけれど、今後は若い世代と同じ立場で働くことが増える。職場の風景はどうなるのかな。

姉御系女子 そう、世代間のポストの奪い合いはさらに激しくなるよね。中高年は会社にとっても、若い世代にとってもかなりうっとうしい存在になる。どう働いていけばいいのかな。

バブル系男子 社員旅行が若手と中高年の2部制になるとか。僕はどっちに行こうか迷っちゃうな。(笑い)

姉御系女子 私たちぐらいの世代は何でも若い人にやってもらうことに慣れっこになっているから無理よ。そんなことではいじめられるぞって思うけれどね。

ちゃっかり系女子 そんなことないですよ。私が職場の幹事をやったときは同世代の若手より、年長者のみなさんがとても親身になってくれて、うれしかったですよ。

頑固系男子「かわいいって何歳まで使える」のアンケートがおもしろかった。「20代まで」という人と「60代以上も」という人がともに38%で並んだ。つまりかわいい年長者になる選択はあり。僕がそうなれるかどうかは別ですが。

バブル系男子 そうですね。かわいくなれるかどうかはわからないけれど、もっと意識を若くもって職場と向き合うことは大事なのかもしれませんね。35歳の壁など若い世代に負担がかかっている面はある。年功序列や職種といった職場の枠組みはもうない。だから中高年も立ち位置を決めずに自分を変えて、若い世代を支える気持ちを持ち続けないと。その姿が結果として、若手にも魅力的と映ればいいですね。

2012年座談会 家庭編は31日に掲載します。

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