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待つことも心がけて(ノンフィクションライター最相葉月)

第2回関西ウーマン・パワーアップ会議

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NIKKEI STYLE

 日本経済新聞社大阪本社は6月27日、「第2回関西ウーマン・パワーアップ会議~働く力の磨き方」と題したフォーラムをグランフロント大阪(大阪市北区)で開いた。ノンフィクションライターの最相葉月氏による基調講演や、関西を代表する企業の女性幹部らが参加した「職場で輝く女性の条件」と題したパネルディスカッションがあり、仕事帰りの女性ら約350人が聞き入った。

今朝の日本経済新聞の朝刊コラム「春秋」に物理学者の寺田寅彦さんのことが載っていました。寺田さんの随筆集のなかで電車の混雑について触れたものがあります。私はフリーランスなので定時出勤ではないですが、たまに満員電車に乗ります。地下鉄は割と頻繁に来るので、来て満員だと、1台、2台待ってみる。すると、すごくすいているという経験があるんです。

寺田さんはエッセーの中で、これについて研究したことを書いています。路面電車の停留所にたって一日中、何時何分の電車がどれくらい混雑していて、次の電車まではどれくらいあって……と全て計測して一定の法則を出しました。人が駆け込んだ電車はだいたい混み、駆け込み乗車のため、乗車時間が長くなるので、次の電車までの間隔が狭まる。団子状態で電車が来るので、すいた電車が出る。

人生もそういう2種類があるのではないか、と寺田さんは書いています。満員電車に乗るか、少し待って、すいたのに乗るか。待つということにメリットがあることもあるのでは、と言っています。

私たちの生活でいうと、一拍おくことで状況が変わることがあります。「果報は寝て待て」などのことわざもあるほど。待てない人がいるから色々なことわざがあるのだと思います。ゆっくり静かにしているということが、私たちはなかなかできないですね。

25歳まで大阪で働き、結婚して上京。30歳くらいまで会社員をしましたが、介護のためフリーの編集者兼ライターになりました。

今年は「セラピスト」という本を出しました。メンタルヘルスが問題になるなか、精神医療やカウンセリングの現場はどうなっているんだろうと、歴史を遡って書きました。

心の問題は21世紀に入ってからとりわけ大きくなっていると感じます。解決するためにカウンセリングで病院に行ってもほとんど話を聞いてもらえず、薬が出されるのみ。昨今主流となっている認知行動療法は原因を問わずに考え方のゆがみを修正する方法だが、本来はなぜそうなったかという原因まで問う必要があるのではないでしょうか。

良いカウンセラーや精神科医は待つ人たちなんです。患者さんが病室に入ってきても、ずーっと黙っている。心理学者の河合隼雄先生は、ある少年の診察で、先生も患者もお互いに1時間、黙っているということもあったそうです。待つことは非常に大切だ、ということを学びました。

東日本大震災で活躍した兵庫の「こころのケアチーム」も取材しています。心のケアというと「お困りのことはありませんか」と被災者に入っていく感じですが、この活動では保健師、内科医が巡回して、精神的につらいかもしれないという連絡が入ると、ようやくチームが動き出す。押し掛けるのではなく、SOSが出たら駆け付け、それまで待機する「ご用聞き」です。

私の仕事も待つことが仕事です。取材相手がインタビューに応じてくれるまで待ち、いざお会いすると、何を言ってくださるかを待つ。相手の沈黙に口を挟むのではなく、待って待って、ようやく相手が話す言葉がすごく大切だったりする。私自身、これからも、待つことを心掛けたいなと感じています。

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