インドやロシアで人気の日本アニメとはJエンタの逆襲(下)日経エンタテインメント!

【インド】 「忍者ハットリくん」が人気、クリケット版「巨人の星」も制作中

経済産業省がムンバイで見本市を行うなど、コンテンツの輸出先としてにわかに注目されているインドでは、「忍者ハットリくん」「ドラえもん」「パーマン」と、藤子アニメが人気。なかでも「ハットリくん」はキッズ向け番組で視聴者数1位を記録。理由は、昭和40~50年代のにおいを残す雰囲気が今のインドの世相に近いからだという。テレ朝とシンエイ動画は、25年ぶりに新作をインドの会社と共同制作。2012年5月から放送されている。

一方、講談社は、「巨人の星」をインドで人気の球技クリケット版にローカライズし、「ライジング・スター」としてリメイクする。日本のトムス・エンタテインメントがキャラクターデザイン、演出を担当し、他の工程はインドの制作会社が担当。2012年12月23日から半年間、インドの人気娯楽チャンネル「カラーズ」で放映予定だ。

 

【イギリス】 日本人主催の「HYPER JAPAN」、立ち上げから2年で急成長

日本食は普及しているのに、コンテンツ産業の広がりがいまひとつだったイギリス。それを打開する一手として、日本大使館や日本貿易振興機構(ジェトロ)の後援を受けて10年からスタートした日本文化の見本市が「HYPER JAPAN」だ。

主催するのはロンドンで出版業を営む丸茂和博氏。「これまで業種ごとにバラバラに市場開拓していた日本企業が連携する場としても活用してほしい」と語る。知的財産権の法制度が整っている、ビジネス習慣が日本と似ている、英語で済むなど、日本企業進出の負担が少ない点も有効だとか。

食品、酒、ファッションなどと並んでコスプレ、ゲーム、J-POPなどにも力を注ぎ、第1回には1万3000人だった来場者数はわずか1年半で3万5000人に成長。2012年11月に予定される第4回では、3日間の開催で5万人の動員を目指す。

 

【ブラジル】 日系人が多い南米アニメファンの拠点

大規模なジャパンイベントは、1998年からある「フェスティバル・ド・ジャポン(サンパウロ 日本祭り)」と2003年から始まった「AnimeFriends」の二つ。日本移民90周年を記念してスタートした「日本祭り」は、日系人も多く集まる。伝統芸能や武術の披露に加えて、金沢出身の歌手つばさがステージを務めるなどポップカルチャーも盛ん。

ブラジルは世界コスプレサミットで2度も優勝者を輩出しているコスプレ大国で、会場内で行われるブラジル代表選考会も目玉企画の一つとなっている。

一方の「Anime Friends」は、アニメファンが高じて日本に留学したブラジル人青年ヒカルド・クルーズ氏が立ち上げ、アルゼンチンでも行われているアニメイベント。クルーズ氏は現在、人気アニソンユニットJAM Projectの準メンバーでもある。ここ数年は約1週間と会期を拡大。JAMのメンバーはもとより、人気のアニソン歌手や特撮ヒーローを演じた役者などが多数参加している。

 

(連載終わり)

(ライター 金井真紀、相良智弘)

[日経エンタテインメント!2012年9月号の記事を基に再構成]

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