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ぼくは探検昆虫学者、仲間は「バッグマン」と呼ぶ コスタリカ昆虫中心生活

2014/5/26

ナショナルジオグラフィック日本版

昆虫だけで35万種が生息するともいわれる生物多様性の国、中米コスタリカ。昆虫学者の西田賢司氏はここで単身、昆虫を採集・飼育し、研究している。部屋には昆虫を飼育する袋がずらりとぶら下がり、押し入れには標本箱が積まれている。網を片手に森へ入れば、ゴミ袋いっぱいに昆虫たちを採ってくる。ナショジオがお届けする、写真を通して見るコスタリカのすごい虫たちと、西田氏のちょっと変わった昆虫中心生活。連載開始を記念して、まずは自己紹介から。
パロメニア・イサベリナ/Paromenia isabellina(カメムシ目:ヨコバイ科) 長い後ろ脚で翅をショコショコとつくろう。派手な蛍光の警戒色でおそらく「ぼくはおいしくないですよ」とアピールしているが、天敵がいないわけでもない。いつでも飛べるように、ボディーケアは欠かせない(体長:7mm 撮影地:サン・ラモン、コスタリカ)

なぜ「探検昆虫学者」なんですか…とよく聞かれる。

多くの方々は自称しているように思っているかもしれない。でも、そうではなく、ちゃんとそういう「職業」がある。昆虫学をやっている人にもあまり知られていないほどだけれど、英語でExploratory Entomologist(直訳すれば探検の昆虫学者)といい、生態系のバランスを保つために、特定の植物を食べる未知なる昆虫を探し、研究する。探検家ではなく、昆虫学者だ。でも探検昆虫学者という肩書は、ぼくの研究活動のスタイルによく合っている。

コスタリカには35万種ともいわれる多種多様な昆虫が生息している。そのほとんどに、まだ名前が付いていない。付いていても、生態が明らかにされていないものばかり。ぼくはジャングルや高山、樹上や洞窟など、さまざまな場所で主に昆虫たちの生き方を調べている。観察、採集、飼育、そしてそのデータを論文などにして発表する。毎日が発見の連続で、そんなところは探検的だ。

クラドノータ・インフラトゥス/Cladonota inflatus(カメムシ目:ツノゼミ科) 「後ろに、なんか重そうな塊を乗せてて、よう飛べるわ!」 なんじゃこりゃ大賞に出場できることは間違いなし。最初の出会いはやっぱり「なんじゃこりゃ」。次に会ったとしても、「なんじゃこりゃ」だろう。シャッターを切った後、シューっと、どこかに飛んでいった(体長:6mm 撮影地:サンタ・ロサ、コスタリカ)

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