治療面の変化は、「安静は必ずしも有効な治療法とはいえない」という考え方が広がってきたこと。発症から72時間未満でも、ベッドで絶対安静にしているより、痛みに応じて普段と同じように活動したほうが回復は早いという。介護職など職業が原因の腰痛でも、休職期間は短いほうが再発予防に効果的だ。

3カ月以上続く慢性腰痛には運動がいい。白土教授らが行った運動療法と薬物療法の比較試験では痛みを和らげる効果は同程度だったが、生活の質や機能回復面では、運動群が明らかに有効だった。「ストレッチや腹筋、背筋を毎日続けることは再発予防にも有効」(白土教授)。

一方、画像検査を受ける機会も減りそうだ。画像診断はがんや骨折などの恐れがあり、「体重減少」「時間や活動性に関係のない腰痛」など、右の表のような危険信号のあるときに実施されることに。しびれなどの神経症状がある場合や鎮痛薬などの治療で症状が改善しないときも対象だが、それ以外は「すぐに検査」ではなくなりそうだ。

(医療ライター 福島安紀)

[日経ヘルス2013年4月号の記事を基に再構成]

日経 Health (ヘルス) 2013年 04月号

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出版:日経BP社
価格:590円(税込み)

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