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うつも食べ方が原因だった!? 心を蝕む 「低血糖症」の怖さ 日経おとなのOFF

2012/7/25

 うつに悩む人が増えている。原因はストレスや睡眠不足だけでなく、食べ物かもしれない。心と食べ物との関係について、栄養療法によって精神疾患を治療している、新宿溝口クリニック院長の溝口徹さんに聞いた。

 突然イライラし、不安感を覚える、やる気が起きず会社に行けない、急に眠くなる──。もしあなたがこんな症状に悩まされて精神科を受診すれば、「うつ」と診断される可能性が高い。その原因が、実は食べ物だといったら驚くだろうか。「うつ」症状の裏には、食生活に由来し、心を蝕(むしば)む 「低血糖症」が隠れているかもしれない。

血糖値をコントロールできない「低血糖症」

 低血糖症とは何か。その名前から「血糖値が低いこと」と誤解されがちだが、「血糖値を調節できず、安定した血糖値を維持することができない」病気だ。 食後、血糖値が緩やかに上がって、緩やかに下がり、3~4時間後に空腹時とだいたい同じ値になるのが正常の推移。対して、低血糖症には、食後に血糖値が急激に上がって空腹時を下回るまで急激に下がる、ずっと低い値で推移する、乱高下を繰り返す──という3つの典型的なパターンがある。

 「老若男女問わず、低血糖症の人はかなり多く隠れていると思います。甘いものや炭水化物など、糖質を多く取る食生活をしている人は、誰でもその可能性があると考えてください」と言うのは、新宿溝口クリニック院長の溝口徹さん。

 本来、血糖値はホルモンにより一定の範囲に調整されている。血糖値が安定していると、精神状態も安定し、やる気や集中力のあるプラスの感情が自然に湧いてくる。反対に血糖値が安定しないと、イライラや不安を感じたり、急に眠気が襲ったり……と、うつと診断されるような症状が出る。

 「糖尿病予防やメタボ対策のために、糖質は控えるべきという意識は浸透しつつありますが、糖質と精神疾患についての関係はあまり知られていません。うつ病の薬を飲んでいる患者の多くが、食事を見直せばそれが必要なくなるかもしれないのです」。

健康診断の結果がAでも、低血糖症の疑いは消えない

 低血糖症が怖いのは、健康診断では判明しないところだ。空腹時血糖や、過去数カ月の平均値であるHba1cが正常でも、食後に血糖値がどう上下しているか細かくカーブを見なければ異常が分からない。新宿溝口クリニックでは、詳しい血液検査に加えて、ブドウ糖摂取後5時間にわたって血糖値を測る5時間糖負荷検査を行う。

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