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中国教育用タブレット、「平均月収並み価格」の実力 中国専門ITライター 山谷剛史

2014/6/4

日経トレンディネット

日本と同様、中国でも子供の教育や知育に、タブレットなどのデジタルグッズを活用しようという機運が高まっている。現在、中国で販売されている学習系デジタルグッズは、知育コンテンツが入った幼稚園児向けと、補助教材的な位置付けの小学生向けに大別できる。小学生向けの主流はAndroid(アンドロイド)タブレットで、次々と新機種がリリースされている状況だ。中国在住のIT(情報技術)ライターの山谷剛史氏に、最新状況を報告してもらう。

電子ブックリーダー用にタブレットが欲しくなった筆者は、せっかくなら変わりダネのタブレットを買おうと北京の電脳街に繰り出した。すると、タブレット型の新しい学習機が目に飛び込んできた。

中国での買い物は「買う前にパッケージを開け、電源入れて、見せて、触らせて」が基本。そして、実際の店舗が素晴らしいのは、店員とのやり取りに人情味がある点だ。特に電脳街は家族経営の店が多いため、身の上話が聞けるというボーナスまで付いてくる。

普段は「地方出身のちょっと中国語が下手な中国人」を自称している筆者だが、今回はすぐに外国人だとバレてしまい、ならばと「中国の教材に関心がありまして…」などと言いながら見せてもらうことにした。

いろいろな学習機に触ってみた結果、学習機・電子辞書メーカーとして中国で著名な諾亜舟の「U7」という製品が気に入った。購入が決まると店員は、「SDカードも原価で売ってあげるよ。アンタが教材をダウンロードするのは大変そうだから、代わりにダウンロードしとくわ」と店のパソコン経由で同タブレット専用の教育コンテンツをダウンロードし、SDカードに入れてくれたのだった。

[左]電脳街の店舗は値引き交渉できるのが魅力。おまけがもらえることもある [右]交渉の結果、直営のネットショップの1980元より安い1680元(約2万7500円)で購入できた

■高い割にスペックが低いワケ

この「U7」はAndroid 4.2を搭載し、7型のIPS液晶(1280×800ドット)を採用。「超薄」をうたってはいるものの、本体サイズは幅131.2×高さ187×厚さ9.8mm。重量はカバーなしで343gとなっていて、日本の製品に比べるとだいぶ大きく、重い。

バッテリー容量は3500mAhだ。インターフェース類としては、microHDMIコネクターとmicroUSBコネクター、電源コネクター(電源は専用ACアダプター経由)、イヤホンジャック、それにmicroSDスロットが用意されている。

[左]パッケージの写真。取扱説明書は分かりやすいとは言い難い [右]本体にしっかりフィットするハードカバーが付属する。カバー込みの重量は467g

CPU(中央演算処理装置)については「高速処理器」としか書かれていないため、ベンチマークアプリ「Quadrant Professional Edition」で処理性能を計測したところ、デュアルコアのARMv7(1.0GHz)であることが判明した。ROM(読み出し専用メモリー)は8GBだが、うちシステムで4.3GB、アプリで3.6GBを占めていて、空き容量は350MBほどしかない。

同スペックの製品なら、中国ではわずか350元(約5600円)で購入できる。日本で買うにしても1万円でお釣りが来るレベルなので、この製品の1680元(約2万7500円)という価格は明らかに高い。「アプリストアでは同じ物をダウンロードできない」と店員が言う、教育アプリの価格が高いようだ。

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