月980円の衝撃 「市民権」得るスマホ向け高速通信サービス

LTE方式の高速無線回線を利用した、スマートフォン(スマホ)向けの格安通信サービスの選択肢が広がってきた。格安サービスとしてはこれまで、インターネットイニシアティブ(IIJ)やイオンなど一部のMVNO(仮想移動体通信事業者)が、通信速度を150k~200k(ビット/秒:bps)に制限したサービスを月額1000円弱で提供していた。一方、速度制限がなく、一定期間の通信量を制限するサービスでは月額2000円弱が最低水準だった。

こうした中で、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は速度制限がなく、月額料金を980円に抑えた通信サービスを2013年4月8日に開始した。通信量が1日につき30MBまでに制限される内容ながら、評判は上々だ。

家族で共有する割安サービスも

図1 SIMカードには「標準」「micro」「nano」の3種類がある。標準とmicroに対応するサービスが多いが、最近はIIJ、ソネットエンタテインメントのようにnanoに対応するサービスも出てきた。(写真は実物大)

このような月額1000~2000円のサービスを、NECビッグローブやソネットエンタテインメントも2013年春に相次ぎ投入した。さらに、家族など2~3人のユーザーが共有する形で料金を抑えたサービスも増えている。「主なユーザーは20~30代のITリテラシーが高い男性で、最近は子供に持たせる端末に使う親も増えてきた」(IIJ広報部)。

NTTドコモなど大手携帯電話事業者が販売するスマホは、当然ながらその事業者の通信回線を使う設定がされている。端末にセットされたSIM(subscriber identity module)カードに、ユーザーが使う通信回線の契約情報が記録されているのだ。

ドコモの中古機が使える

これに対してMVNOのサービスでは、ユーザーがその事業者のSIMカードだけを購入し、端末にはNTTドコモの中古のスマホなどを使うケースが多い。ここで紹介する格安サービスはすべてドコモのSIMカードを使うので、カードを差し替えて設定を済ませば通信できる。ドコモ以外のSIMカードを使うには、3150円払って、「SIMロック」という状態を解除してもらう必要がある。

このほか、Nexus 7の3G(第3世代携帯電話)通信対応機や、海外で購入したiPhoneなど、そもそもSIMロックされていない端末(SIMフリー機)もある。こうした機種では、購入時の状態で格安サービスを利用可能だ。ただし、SIMカードには規格によって「標準」「micro」「nano」の3種類があり、端末によって対応するSIMカードが異なる(図1)。また、SIMフリー機であっても、一部のMVNOサービスでは対応していない場合もある。事前にMVNOのWebサイトで確認しよう。

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