バストの状態はホルモンの影響を受けやすい
あなたはバストのセルフチェックを行っている? 定期的にバストを観察し、触っていると、わずかの変化にも気づきやすくなり、乳がんの早期発見にもつながる。
不安な“異常”の代表はしこり。これは乳がんの代表症状でもある。しかし、「20~40代のしこりのほとんどは、良性疾患。ほかにも、バストの気になる症状の上位に挙がる、痛み、張り、硬さ、ひきつれ、へこみ、乳頭からの分泌物なども多くは良性疾患」と田園調布ファミリークリニック乳腺クリニカの乳腺外科医、片岡明美さん。「乳房の症状には、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが大きく影響する。その代表が月経前に多い乳腺症」と片岡さん。
ピンクリボンブレストケアクリニック表参道の島田菜穂子院長も「来院する20~40代女性の多くは、乳腺症、乳腺線維腺腫、乳腺のう胞などの良性疾患。でも中には乳がんの人も。触ったり、見ただけでは私たちプロでも判別がつかない」と話す。症状があったら自己判断せず、病院で画像検査を受け、診断してもらおう。
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あなたは行っている? 月に一度のバストチェック
自己チェックは、普段から自分の乳房を気にする習慣ができるので毎月1回は行って。月経開始から5~7日目くらいがお薦めの時期。月経前から起こる、乳房の張りが治まって、やわらかく安定する時期だからだ。
□ ひきつれ
□ へこみ(写真1)
鏡の前で腕を上げてみて、左右差はない? 皮膚のくぼみやひきつれ、へこみ、赤く腫れていたり、皮膚が厚くなっていないかをチェック。わきの下や鎖骨まわりの変化にも注意を。

□ しこりがある
□ 痛みがある
□ 乳頭から分泌物や血液が出る(写真2)
4本指をそろえ、指の腹と肋骨で乳房を挟む感じで矢印のように触る。わきの下も忘れずに。しこりや痛みの有無をチェック。最後に乳首をつまみ分泌物が出ないかを確認。