40代になったら高血圧に備えよう 「減塩生活のススメ」(上)日経ヘルス プルミエ

そんなことにならないためにも、予防が肝心。高血圧は、なりやすい下地があるところに、食事のゆがみや運動不足、喫煙など悪習慣が加わって発症する生活習慣病ですから、まずはライフスタイルの改善が必要。 「なかでも重要なのが、食塩のとりすぎを改めること」と檜垣さん。

図4 2010年版の厚生労働省「日本人の食事摂取基準」では、従来10gだった成人男性の食塩摂取目標量が9g未満に、8g未満だった成人女性は7.5gに引き下げられた。日本高血圧学会の治療ガイドラインではもっと厳しく6g未満が目標となっている(この記事の写真:上野敦)
図5 一日の食塩摂取目標量

「食塩と高血圧の関係は非常に密接です。例えば、食塩をほとんどとらないパプアニューギニアの先住民やイヌイットの人たちは、高齢になっても高血圧になりません。一方、日本人は世界的に見ても食塩の摂取量が多く、また遺伝的にも“食塩感受性”が高い民族だということが分かっています」

“食塩感受性”とは、食塩を多くとると血圧が上がり、摂取量を減らすと血圧が下がる性質のこと。檜垣さんによると、日本人のおよそ3分の2がこの性質を持っており、また男性より女性のほうが高い傾向があるそうです。

図6 世界の食塩摂取量を比較すると、最新の報告では日本は中国に次いで2位。なお、1988年の報告では1位だった。日本でも少しずつ減塩が進んでいるが、欧米各国の減塩化に比べると、まだまだ不十分だ(データ:J Am Diet Assoc; 110, 736-745, 2010)

では、私たちはどのくらいの食塩をとっているのでしょうか。現在、日本人の摂取量は1日平均10.9g(男性11.9g、女性10.1g)。2010年4月に改定された厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では成人女性の摂取目標値が7.5g未満、さらに日本高血圧学会の治療ガイドラインでは6g未満と定められていますから、明らかにとりすぎです(図4、5)。実際、日本人の食塩摂取量の多さは世界でも2番目(図6)。「これはあまりに多すぎる量」と檜垣さんは警告します。

減塩を始めましょう。

(ライター 佐田節子)

[日経ヘルス プルミエ2010年8月号の記事を基に再構成]

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