まだ使えるXPパソコン 「住所録」の整理で復活
WinXPの遅い・重いを解消(下)
レジストリの修復&最適化で動作を軽く
XPパソコンの起動を速くするのに、効果的な高速化ワザ2つめとして、レジストリ[注1]のダイエットがある。
レジストリはパソコンに組み込まれているアプリケーションソフトやドライバーソフト[注2]の設定情報などが記録された「ウィンドウズの住所録」のようなもの(図1)。パソコンは動作するとき、レジストリを参照してさまざまな命令を出す仕組みになっている。
パソコンにソフトをインストールしたり、周辺機器をつないだりするたびにレジストリは肥大化する。ソフトをアンインストール(削除)しても、レジストリに不要な情報が残ることが多いため、長年使っているパソコンほど、レジストリが肥大化する。分厚い住所録から目的の場所を探し出すのが大変なのと同じように、肥大化したレジストリから必要な情報にアクセスするのはとても時間がかかる。これが、パソコンが遅くなる原因の1つだ。
フリーソフトで、レジストリを整理
レジストリをスリムにすることで、パソコンを高速化できる。作業は2ステップで進める。まず、第1ステップではレジストリから不要な情報を見つけ出して消す(図2~図4)。
レジストリエラーの検索が終われば、検出したエラーの修復作業が開始される(図5)。最後に修復後の結果が表示されるので確認しよう(図6)。いずれの作業も数秒から数十秒で終わるものだ。
第2ステップで、レジストリの中にできた空白部分を最適化してサイズを小さくする。 ここで利用するのはオースロジックスのフリーソフト「レジストリ・デフラグ」だ。図7の通りに導入しよう。
起動した画面で分析を行い、デフラグを実行すればよい(図8、図9)。
操作後に、パソコンが万が一不調になっても、簡単に元の状態に戻せる[注3]。
OSと同時に起動する常駐ソフトの数を減らす
最後に紹介する3つめの高速化ワザは、常駐ソフト対策。パソコン起動時に一緒に立ち上がる常駐ソフトがたくさんあると、CPUの負荷が集中して起動が遅くなる(図10)。
そこで、フリーソフト「クイック・スタートアップ」を使えば一部の常駐ソフトを止めたり、起動するタイミングを遅らせたりすることで、パソコンを速く起動できる(図11、図12)。
ただし、むやみに常駐ソフトを止めるとパソコンに不具合が起こる場合もある。明らかに不要なソフト以外は、「起動の遅延」を設定するか、または設定を変えないようにしよう。
(日経PC21 内田久貴)
[日経PC21編『XP&ビスタ&7 最後まで使う!』を基に再構成]
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