低栄養や骨粗しょう症も 増える「ネット依存症」日経ヘルス

オンラインゲームやチャットなどの普及で、「ネット依存症」になる人が増加中。2008年の調査では20歳以上で270万人、未成年者を含めるとそれ以上がネット依存傾向者との推計も。専門外来も登場し、治療体制が少しずつ整い始めてきた。

依存症患者向けのデイサービスも登場

「ネットの過剰使用のために健康問題や社会問題が明確に出ている場合にはネット依存症の治療が必要。早めに専門家に相談してほしい」と話すのは国立病院機構久里浜医療センターの樋口進院長。

2011年7月に日本初のネット依存治療専門外来を開設し、新規患者数は2012年末までで121人(10~80代)。その6割は未成年者という。深刻なケースも多いため、当初週1回だった専門外来は週2回に拡充し、治療の一環としてネット依存症患者のためのデイサービス(ネットから離れる時間を作る目的で実施)や入院治療も行っている。

日本初の「ネット依存症外来」を開設した久里浜医療センター。アルコール依存症の治療でも実績がある

依存の対象はオンラインゲームに限らず、ブログ、ソーシャルネットワーキングサービスなどさまざま。中には、スマートフォン(スマホ)で、ネット上の動画を10時間以上見続けているだけの患者もいるという。

「深刻なのは、ネットを長時間やり続けるために食事がおろそかになって低栄養になる、動かないから10代でも筋力低下や骨粗しょう症が起こる、などの人が少なくないこと。ネットに没頭するあまり、昼夜逆転して学業や仕事に支障をきたし、抑うつ状態になっている人も多い」と樋口院長は指摘する。

ウェルエイジング 健康で豊かな人生のヒント