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健康づくり

昆布などの「うまみ」でドライマウスが改善

2013/6/30

そこでドライマウスの治療法として笹野教授が患者に薦めているのが、うまみ物質グルタミン酸が豊富な昆布茶だ。塩分のとり過ぎにならないよう通常の3倍程度に薄め、30秒ほど口に含む。「これを毎日3回程度続けていると、約8割の患者で口の乾きが改善する。薬のような副作用もなく、安全に手軽に治療できる」と笹野教授は話す。

~ドライマウス改善のための「うす昆布茶」活用法~
1. 3倍に薄めた昆布茶を作る
所定の分量で作ると塩分のとり過ぎが心配。3倍くらいに薄めて塩みを感じない程度でも、うまみは充分とれる。
2. 携帯して頻繁に口に含む
小さなペットボトルなどに入れて持ち歩く。30秒ほど口に含み、充分に味覚を刺激するのがコツ。その後は飲み込んでも、吐き出してもOK。

うまみの医療への活用はドライマウスだけにとどまらない。うまみ受容体は消化管にもあり、うまみ物質が胃に入ると消化吸収が促進される。そこで流動食にうまみ物質を添加し、胃もたれなどを改善させる試みも。また、抗がん剤などの副作用で味覚が鈍くなった患者に、うまみ強化食を提供する医療機関もある。うまみの健康効果に期待大だ。

こんなものに「うまみ」が多く含まれる
うまみ物質には、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などがある。
<グルタミン酸>
昆布、チーズ、イワシ、白菜、熟したトマト、トマトケチャップ
<イノシン酸>
カツオ節、煮干し、サバ、豚肉
<グアニル酸>
干しシイタケ


この人に聞きました

笹野高嗣さん
東北大学大学院歯学研究科教授。味覚障害の診断のための「うまみ検査法」の開発にも取り組む。「高齢者を対象にした調査では、約3人に1人が味覚障害で、唾液の減少が主な原因でした」

(ライター 佐田節子)

[日経ヘルス2013年7月号の記事を基に再構成]

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