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無職はポジティブ 経験者が語る逆転の発想 「無職説明会」ルポ

2014/5/9

 無職でも明るく生きていこう――。来年春卒業予定者の就職活動シーズンまっただ中に今年も「無職説明会」が開かれた。無職の生活ぶりを紹介するほか、無職になる前・後にやるべきことなど実践的なノウハウを、「無職」という肩書を活用して活躍している人がアドバイスする。どうすれば無職をうまく活かすことができるのかをまじめに考える説明会だ。ともすればダメ人間とみられかねない「無職」。逆転の発想で前向きにとらえようとするユニークなイベントを報告する。

■選択肢としての「無職」

主宰の岡田さん(左)らが熱心に議論した(東京・杉並の阿佐ヶ谷ロフトA)

 4月30日。午後7時半から東京・杉並区のイベント会場「阿佐ヶ谷ロフトA」で「無職説明会」が開かれた。このイベントは昨年5月に続き2回目。「無職についてのあり方を考えるきっかけになればと思って開いた」と主宰した岡田紘樹さん(32)は説明する。広告代理店やPR会社勤務を経て現在無職の岡田さんは「人生の選択肢として無職についても考えることで、『就職できなかったから自分の人生はもうダメだ』と諦めてしまう状況を打破できるのではないかと思った」という。

 参加者は63人。20~30歳代が中心で男女比は7対3ほど。平日の夜、しかも外は雨だったが、次々と席が埋まっていく。会場は開始時にはほぼ満席に。テーブルの上には昨年と同じ、具なしあんかけ丼「無職丼」(250円)、具なしコンソメ汁「無職汁」(100円)のメニューも。今年から新メニューとして、はちみつ水「無職ドリンク」(100円)も加わり、無職フルコース(400円)のセットもあった。

無職説明会のメニュー

 出演者は岡田さんのほか俳優やアルバイト、無職という特異な経験を活かし、演技指導や映画監督など幅広く活動している黒田勇樹さん(32)、アパレルショップ店員やライブハウス店長など様々な職業を経て、現在はフリーランスのライターやプランナーとして活動している大川竜弥さん(32)、ライター活動がメインのシマヅさん(26)。

 最初にこの説明会における無職の定義を決めた。無職とは毎月安定して賃金を得られる収入源がない、どこにも所属していない、という両方を満たした状態と定義した。無職になって思ったことや危機感を持ったとき……。壇上の出演者から冗談を交えつつも生々しいエピソードが披露されていく。「1回目の無職の時は人生の夏休み、自己投資の無職と捉えて徹底的にダメになってみよう、何かスキルを身に付けようという気持ちになった。2回目の今はなんでもできるのではというワクワク感にあふれている」(岡田さん)、「働いていたときは無駄な時間があったが、それがなくなり、有意義に時間が使えると思い幸せな気分に。2回目はストレスフリーになれてスッキリ」(シマヅさん)など前向きな言葉が出てくる。半面、無職になった時の危機感も切実だ。「賃貸やクレジットカードなどの契約が難しくなり、社会的信用のなさを実感した。年収の記載や職業のところで項目がなく、書けなくなり、契約できない」(黒田さん)。大川さんも「人生ゲームでいう、振り出しに戻る状態を感じる。持ってるものもお金もない状態に」と振り返った。

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