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YouTubeでエンタ界の今が分かる、未来のヒットも見えてくる

日経エンタテインメント!

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 登録された動画が世界中で1日に40億回も再生されているYouTube。その最大の特徴の一つは、現在、ユーザーが最も関心を寄せているジャンルの動画──つまり市場が求めるエンターテインメントのニーズをリアルに表示している点だ。一昔前は、海賊版動画のまん延により、コンテンツ権利者に疎まれる存在だったYouTubeが、今や、アーティストやテレビ、音楽、映画各社に必須の存在となっている。

20億PV──YouTubeにアップされたレディー・ガガの映像の累計再生回数だ。世界共通のプラットフォームという強みを生かし、月に8億人の訪問者数、1日当たりの動画再生回数40億回と、動画配信サイト最大級の実績を誇るYouTube。アマチュアだったジャスティン・ビーバーもスーザン・ボイルも、ここからスターへの道のりを歩み始めた(表1)。日本のきゃりーぱみゅぱみゅもミュージックビデオがYouTubeを通じて米国で人気に。今や世界のエンターテイナーたちにとって欠かせない映像発信ツールだ。

一方で、昨年から日本のワーナーがYouTubeで映画の有料配信を開始、AKB48はYouTube Liveでライブを配信。かつては慎重な姿勢を見せていた日本のエンターテインメント界が積極的にYouTubeを使った試みを始めている。ここ数年来、YouTubeをたくみに使ってきたK-POPアーティストたちの世界的な成功などを横目で見ながら、本格的にYouTubeを使ったビジネスに踏み込んできた印象だ。

プラットフォームに徹する

YouTubeは、様々な映像を編成・提供するテレビのような"メディア"と捉えられなくもない。しかし、YouTubeは、メディアではなく、あくまでも動画を配信する"プラットフォーム"だと運営するグーグルの執行役員でYouTubeパートナーシップ 日本代表の水野有平氏は強調する。つまり、「ニコニコ生放送」など自社で番組を制作・編成するニコニコ動画とは立ち位置が異なるというわけだ。

「グーグルの使命は世界中の情報を整理すること。レディー・ガガのミュージックビデオも、一般家庭のペットや子どもの動画も、我々にとっては、区別がありません。プラットフォームとして、動画のアップから閲覧まで快適に楽しんでいただける環境を提供するだけです。

一方で、『YouTubeパートナープログラム』のパートナーになっていただくと、個人、法人を問わず、動画の冒頭やページ中に広告を表示し、その収益の一部を配分しています」(水野氏、以下同)

YouTubeでは、権利所有者が所有するコンテンツを管理できる「コンテンツID」というツールを無料で提供。権利所有者が所有コンテンツの参照ファイル(音声のみ、または動画)などを YouTubeに提供すれば、ユーザーがアップロードした動画の全体または一部に、所有者のコンテンツが含まれていないかどうかを特定。所有するコンテンツが含まれる動画が見つかった場合に、「収益を受け取る」「統計情報を取得する」「YouTube全体からブロックする」などの処理が自動的にできるようになっている。

「最近印象的だったのは、テレビ朝日が配信したニュース動画が、YouTubeの1日の再生回数で世界1位になったこと。その動画は、2011年末に中国自動車道でフェラーリ6台を含むスポーツカー24台が玉突き衝突した大きな事故でした。海外の視聴者にも分かるように、動画のタイトルに、日本語だけでなく、"Ferrari"と入れたら、世界中のフェラーリコミュニティーの人たちのキーワード検索に引っかかったんですね。こういう事例についてのディスカッションを私たちは日々、多様なジャンルのコンテンツ企業とさせていただいていますので、持っているノウハウについてはかなり自負しています」

コンテンツ企業と情報交換しつつ、個人の利用動向も分析して動画配信のノウハウを蓄積するYouTube。プラットフォームに徹し、市場ニーズに応じた技術を開発、出し惜しまずに世界にリリースする。それがブランドを力をさらに高め、利用者を増やす――。この、YouTube、企業、個人の3者の勝ちパターンを維持することが、YouTubeが持つ強みだろう。

YouTubeを使って世界に向けて情報発信するAKB48

 AKB48が多忙を極めるなか、YouTubeはライブ映像やコメントを配信するなど、"会いに行った気分になれる"補完的な動画プラットフォームとして、欠かせない存在だ。

2012年6月6日に日本武道館で行われた"選抜総選挙"をYouTubeでライブ配信するなど、グーグルと連動したネット展開が目覚ましいAKB48。YouTubeの公式チャンネルで配信する映像の視聴回数は4億3000万回を突破しており(2012年5月30日時点)、2011年12月にはソーシャルサービス「Google+」での情報発信も開始した。

随時更新でユーザーとつながる

こうしたAKB48の方向性を決めているのは、総合プロデューサーの秋元康氏。AKB48がネット戦略を強化する理由を、日経エンタテインメント!の取材でこう語っている。「AKB48は『会いに行けるアイドル』とうたっていながら、自己矛盾を抱えてしまいました。劇場公演のチケットは100倍近い競争率でなかなか手に入らない。握手会も、何十万人となってくると、これすらももう難しい。だから今、この瞬間を共有できるネットやSNSの優位性を使おうと。ネットはAKB48の武器になると思うんです(「日経エンタテインメント!」 2012年3月号 秋元康氏インタビューより)」

こうした秋元氏の方針の下、AKB48とファン、彼女たちのスポンサーが最大限の相乗効果を生むように取り組んでいるのが、電通である。YouTubeとはどんな配信プラットフォームなのか。電通 第7営業局 営業部長の藤田浩幸氏に聞いた。

「YouTubeはあくまでもAKB48の動画の出口の1つです。ただそのなかで、PVやスポンサーのCMのほか、テスト的な取り組みとして、ライブ中継も実施しています。ライブ中継はアクセスが集中するので、映像が中断しない環境が大切なんです」(藤田氏)。2011年末、『AKB48紅白対抗歌合戦』をYouTubeでライブ配信した際の動画へのアクセス数は300万回以上。これはネット中継としては、アジア最高記録となった。つまり、世界のファンに向けた"窓"として、他よりも群を抜いて大きな視聴者数と、多数への配信に耐える環境を持っていることがYouTubeの強みだ。

また、YouTubeのAKB48公式チャンネルのように、AKB48がCM出演しているスポンサーなどの告知が、テレビCMと連動して用意できる点もメリットだ。AKB48とタイアップしているスポンサーにとって、3億回以上動画が再生されている公式チャンネルのバナー広告は高い価値を持つ。AKB48はいまやCMの顔として引っ張りだこ。2011年のCM起用社数ランキングで、大島優子が19社、篠田麻里子と前田敦子が17社と全女性タレントのTOP3を独占(ニホンモニター調べ)。彼女たちの人気がネットでも高まることは、広告クライアントにとっても重要なのだ。さらに『週刊AKB』や『AKBINGO!』といったテレビでの出演番組に関する映像を配信することで相乗効果を生むこともできる。

YouTubeは「Google+」のようなソーシャルサービスとの連動もしやすい。3月に、秋元康氏は「Google+」への投稿の中から、個性を発揮したメンバーを「ぐぐたす選抜」(「ぐぐたす」とは「Google+」のこと)として選出。「AKB48STREAM ぐぐたす選抜 プロジェクト」として、ぐぐたす選抜が発表されるまでの流れや彼女たちが出演するGoogle+のCM撮影など、メンバーの活動を映像などで見られるようにしている。

海外に外国語で発信できる

そして、今後のAKB48および姉妹グループのワールドワイドな展開に向けて強みになるのが、YouTubeが世界共通のプラットフォームであり、外国語に対応しやすいことだ。「Google+」ではAKB48のメンバーのコメントが5カ国語に翻訳され、YouTubeにも映像に自動的に外国語字幕を付ける翻訳技術がある。

バナー広告などネットのビジネス規模は、テレビに比べたらまだ小さい。「それが日本国内だけでなく、海外で認知されたときの再生回数はとてつもなく多く、AKB48にどんな世界をもたらすのか楽しみです。動画配信とSNSを利用し、メンバーとファンがつながるプラットフォームは、総合プロデューサーである秋元康氏の強力な戦略ツールになるのではないでしょうか」(藤田氏)。

(日経エンタテインメント! 白倉資大)

[日経エンタテインメント!2012年5月号の記事を基に再構成]

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