現役保育士が明かす「こんな親、実は困る!」保育士本音座談会(1)

「やり甲斐ある仕事を模索して」「根っからの子ども好きで」…、保育士になった

―― 皆さんが保育士になった理由を教えてください。

加藤 では、まだちょっと珍しい男性保育士の僕から。ざっくり言うと普通のサラリーマンになるというのがイヤだったんです。自分のやり甲斐を見つけたくていろいろな職業を調べるうちに、男性の仕事として確立されていなかった保育士という仕事に目を付けました。これから認められていくだろうし、専門性は高い。専門学校に行くまでは、この仕事に対する理解が浅かったので、先生方によく怒られました(笑)。20歳で卒業し、今の園に就職しました。

広田 私は今年で6年目です。その前の4年間は、保育園でアルバイトをしていました。大学1年のときに「子どもが好きだから」という理由で働き始めたところ、子どもがなついてくれた。子ども達の成長を長期にわたって見守ることができるのが、純粋に楽しかったんです。この仕事の魅力に取り付かれ、人生のシフトチェンジを決意。大学を退学し、週6日の保育園バイトと、通信教育に明け暮れ、4年かけて資格を取りました。その後、「正社員として働かないか」と声をかけてくれた園に今も勤務しています。

佐伯 私は根っからの子ども好きだったので、この仕事に就きました。短大で資格を取り、卒業後すぐに今の園に就職して16年目です。下町の保育園で大きな変化を目の当たりにしてきました。就職当時は工場や商店街で働く人が子どもを預け、16時くらいにはおばあちゃんがお迎えに来るという感じだったのですが、今では会社員として働くママやパパが増えて延長20時半まで預ける人も出ています。

保育園で先生より長時間過ごしている子どもが気になります

―― 先生の勤務時間も長くなっているということですか?

佐伯 いいえ、保育士はシフト制なので勤務時間はほとんど変わりません。子どもがいる間に先生がシフトで先に帰ることになります。大人より子どものほうが保育園に長い時間いなきゃいけない……。そんな生活ってどうなんだろう……と正直疑問に思うこともあります。基本的に早く来る子は、お迎えも遅くなることが多いんですよね。親の勤務体系で仕方ないのでしょうけど。

―― 保育園では毎年、保育士の新卒採用があるのでしょうか?

佐伯 年によりますが、今は保育士不足なので毎年というか、常に採用活動をしていますね。

加藤 僕らが就職した15年前は保育士が多すぎて、就職先を探して30件電話をかけても1件面接できるかどうか分からないという感じでした。さらには、男性保育士なんてほとんどいなかったので、「男性用トイレがないので」と断られることもありました(笑)。今は全国で保育士が不足しているので、だいたい入りたいと思えばどこでも入れるような状況です。希望の区内で確実に働けると思いますよ。

―― 皆さんは私立の保育園勤務ですが、公立との違いはありますか?

加藤 認可保育園なので、入園希望者が自治体の役所を通して申し込む点は同じです。保育園は私立か公立かよりも、園による違いの方が大きいので一概には言えません。ただ、私立の保育士は長くその園に務めることが多く、去る時は退職となりますが、公立は異動があります。

(ライター 岩辺みどり)

[日経DUAL2014年5月2日掲載記事を基に再構成]