東京駅に新路線、100年来の構想実現 「新東京駅」計画も

神田駅で工事が進む東北縦貫線。東北新幹線の上に橋桁を通し、線路を敷設する

東京駅周辺で、鉄道路線を新設する計画が続々と浮上している。JRでは東京駅と上野駅をノンストップで結ぶ在来線「東北縦貫線」が工事中。開通すれば山手線や京浜東北線の混雑緩和が期待できる。このほか丸の内に新駅をつくる構想や地下鉄有楽町線の延伸計画もある。新路線の行方と秘めた歴史を探った。

東京-上野がノンストップに

東京駅丸の内口を出ると、風格のある赤レンガの駅舎が見えてきた。1914年(大正3年)の開業時にシンボルだったドーム屋根も見える。約100年前の姿を復元するプロジェクトはまだ工事が続いているが、10月の完成に向けいよいよ大詰めの雰囲気だ。

東京駅で進む変化は駅舎だけではない。国鉄時代からの懸案だったある路線が、実現に向け着々と整備されてきた。JR東日本の「東北縦貫線」だ。

東北縦貫線は、上野止まりとなっている宇都宮・高崎・常磐線の列車を東京駅に乗り入れるための路線。完成すれば東海道線とも直通運転が可能となり、北関東から神奈川までを一気につなぐ大動脈となる。2014年度中に完成の予定で、上野駅から品川駅までの所要時間が11分短縮できるという。

期待されるのは混雑緩和だ。実は、上野-東京間は日本屈指の混雑区間。JR山手線「上野-御徒町」の混雑率は201%と全国で2番目、京浜東北線の同区間は195%と5番目に混んでいる(2010年度)。ここ数年はやや改善傾向にあるとはいえ、なおも200%前後の混雑率を維持している。

混雑率が180%を超えると、車内はかなり窮屈になる。新聞を読むこともままならない。200%ともなれば、「体が触れあい、相当の圧迫感があるレベル」(国交省)だとか。

JR東日本によると、「上野-御徒町」間の混雑の原因は「宇都宮線や高崎線の乗客が上野で一斉に山手線、京浜東北線に乗り換えるため」。東京駅方面に向かう路線が限られていることが、異常な混雑率につながっているようだ。同社は東北縦貫線が完成すれば混雑率は180%以下になるのでは、と期待する。

ちなみにこの混雑率、上位に並ぶのはほとんどがJR東日本の路線だ。JR以外では4位に東京メトロ東西線「木場-門前仲町」(196%)、11位に小田急小田原線「世田谷代田-下北沢」(188%)、16位に東急田園都市線「池尻大橋-渋谷」(182%)が顔を出す程度だ。

首都圏以外ではどうか。関西のJR路線では最も混み合うのがJR西日本の関西本線「東部市場前-天王寺」で132%。大阪市営地下鉄の御堂筋線「梅田-淀屋橋」が143%、阪急宝塚本線「三国-十三」が139%などとなっている。

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