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歴史にいざなうミュージカル

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重厚な作品、上位に並ぶ

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「好き」「嫌い」の前に残念ながら「見たことがない」という人が多い娯楽のひとつが、ミュージカルではないだろうか。食わず嫌いで損している人に、初心者にも親しみやすく、また、昨今の歴史ブームに違った角度で迫れそうな作品を専門家に挙げてもらった。

727ポイント
エリザベート(宝塚歌劇団、東宝演劇部)

2008年11~12月帝国劇場 (C)東宝演劇部

 19世紀末、崩壊に向かうオーストリア=ハンガリー帝国を舞台に生きた皇妃エリザベートの物語。彼女が魅入られた黄泉の国の帝王、皇帝、ハンガリー独立運動に加担して最後は自殺する皇子を交え、激動の歴史とともに届かない愛情や死の予感を描く。
 「ウィーン発ミュージカルの起爆剤となった作品。(宝塚歌劇団の)小池修一郎氏の耽美(たんび)的な演出が見事」(山田和也さん)、「日本人の死生観と美意識に合う秀作」(扇田昭彦さん)
 (1)1992年ウィーン(2)2010年8~10月東宝(6月5日から8月分のチケット電話予約開始)朝海ひかる、瀬奈じゅんのダブルキャスト(3)宝塚のDVDのほか、エリザベートが主人公の西ドイツ・オーストリア合作映画のDVDも
721ポイント
ミス・サイゴン(東宝演劇部)

08年7~10月帝国劇場 (C)東宝演劇部

 ベトナム戦争中の1975年、陥落間近のサイゴン(現ホーチミン)で出会ったベトナム人女性と米国人兵士の悲恋。米国撤退に伴う混乱でカップルは引き裂かれ、女性はその後ベトナムで米兵との子どもを出産。後半はその子どもを米国に送り出したい一心で自らを犠牲にする情愛が涙を誘う。
 「歴史の大きなうねりの前には、愛すら無力なのかと問いかける作品」(中島裕昭さん)
 (1)1989年ロンドン(2)2008年(3)東宝の日本公演のCDなど
710ポイント
キャバレー(ホリプロ)

10年1月日生劇場 (C)ホリプロ、撮影は清田征剛

 ナチス台頭の影が忍び寄るベルリンが舞台。時代の不安感や不気味さが色濃く表れるなか、場末のキャバレーのショーガールと米国人作家の恋と破局を描く。
 入門編としては72年のライザ・ミネリ主演の映画「キャバレー」のDVDが入手しやすい。「何度か来日公演したサム・メンデス演出版と今年の小池修一郎演出版が新たな歴史観を持ち込んで面白い」(萩尾瞳さん)など、見比べる楽しみも。
 (1)1966年ブロードウェー(2)2010年1~2月(3)海外映画のDVDなど
698ポイント
レ・ミゼラブル
(東宝演劇部)

09年10~11月帝国劇場 (C)東宝演劇部

 パンを1つ盗んだ罪で19年間も投獄されたジャン・バルジャンの人生をフランスの復古王政や七月革命などを背景に描く。
 長大な作品なので1回では消化不良になる可能性も高いが、「観劇するほどに奥深さへの理解が深まる」(茂木崇さん)。
 (1)1985年ロンドン(2)2011年4~6月東宝(3)CDや海外映画のDVDなど
684ポイント
サウンド・オブ・ミュージック
(劇団四季、劇団スイセイ・ミュージカル)

10年4月四季劇場「秋」 (C)劇団四季、撮影は阿部章仁

 ナチスが台頭し始めたオーストリアで、修道女見習いの女性と大佐家族が歌を通じて交流。ドイツがオーストリアを併合、反ナチス派の大佐にも招集命令が来たのを機に大佐家族はスイスへ亡命する。「ドレミの歌」などおなじみの曲も多い。
 (1)1959年ブロードウェー(2)ロングラン公演中劇団四季(3)ジュリー・アンドリュース主演の映画DVDなど
620ポイント
ミュージカル李香蘭
(劇団四季)

08年3~5月四季劇場「秋」 (C)劇団四季、撮影は上原タカシ

 日本人でありながら中国人女優・歌手として活躍した李香蘭の半生を通じ、第2次世界大戦前後の中国と日本の歴史を浮き彫りにする。
 戦争を語り継ごうとする劇団四季の浅利慶太代表の「昭和3部作」の1つ。「3本見るのが望ましい。昭和の日本がよくわかる」(小藤田千栄子さん)
 (1)1991年劇団四季(2)2009年(3)劇団四季のDVD
608ポイント
ベルサイユのばら
(宝塚歌劇団)
 宝塚の代表作。男装の麗人オスカルと最後の仏王妃マリー・アントワネットらを中心にそれぞれの恋とフランス革命に向かう社会の激動を描く。「“音が見える”のがミュージカルなら、この作品はその最たるもの」(御木平輔さん)。最近は主人公に据える人物を変えた「外伝」作品を上演。
 (1)1974年宝塚(2)2009年(3)宝塚のDVDなど多数
588ポイント
屋根の上のバイオリン弾き
(東宝演劇部)

09年10月日生劇場 (C)東宝演劇部

 帝政ロシア末期のウクライナの小さな村でつつましく暮らしていたユダヤ人家族が、ロシアからの迫害を受けて国外追放の憂き目にあい、新大陸を目指す物語。
 「ユダヤ人の追放を悲劇性と喜劇性を交えて描く傑作」(扇田さん)。米国のブロードウェーでは7年以上のロングラン公演となった。
 (1)1964年ブロードウェー(2)2009年(3)海外映画のDVD
427ポイント
太平洋序曲
(新国立劇場)

00年 (C)新国立劇場、撮影は青木司

 黒船が訪れ明治維新につながる歴史を米国人が描いた。「ウエスト・サイド・ストーリー」を作詞したS・ソンドハイムが曲を手掛けた。
 「近代世界と出合った当時の日本人の驚き、あこがれ、嫌悪、好奇心がよく分かる」(中島さん)
 (1)1976年ブロードウェー(2)2002年(3)ブロードウェー版のCD
10
340ポイント
王様と私
(宝塚歌劇団、東宝演劇部)

1999年12月帝国劇場 (C)東宝演劇部

 19世紀、タイ国王の王太子の教育係として雇われた英国人女性が、東洋と西洋の文化の違いに悩まされながら理解を深めていく。
 「異文化との出合いを描く感動作。ダンスシーンは圧巻」(有吉玉青さん)
 (1)1951年ブロードウェー(2)1999年(3)ユル・ブリンナー主演の映画DVDや東宝版のCDなど

数あるミュージカルの中から、歴史を学んだり、歴史的な背景に思いをはせたりする一助になりそうな作品を選ぶと、革命や戦争など時代の激動期や滅びゆく王家などを題材にしたものが多く、大河ドラマのような重厚な作品が上位に並んだ(5位は現在公演中)。

「ミュージカル」に明確な定義はないが、17世紀にオペラの合間に演じられていた喜劇中心の音楽劇がオペレッタとして独立したものが始まりとされる。当初はショーや喜劇性が強く、一夜限りの娯楽と目される作品が多かったが、1927年に人種問題を盛り込んだ作品「ショー・ボート」が米国で生まれ、現代ミュージカルの幕が上がった。

以降、「キャバレー」(3位)や「屋根の上のヴァイオリン弾き」(8位)のような悲劇や社会問題を扱ったヒット作が次々に誕生。最近ではエイズ問題を扱った「レント」のほか、「ライオンキング」などディズニー作品が大ヒットした。

日本も海外作品の上演が多い。だが、劇団四季の「李香蘭」が70万人以上を動員、中国公演を果たすなど独自作品への取り組みも盛んになってきている。

ミュージカルとうたってはいないが、萩尾瞳さんは、5月から上演する「夢の泪(なみだ)」など井上ひさし氏の「東京裁判3部作」を推した。「時代を学ぶことを念頭に置いた」作品としては最適という。

ミュージカルは上演日程が限られるうえ、数カ月前からチケットを予約しなくてはならない。ただ、DVDや映画版、CDなどが出ている作品は多い。この休みに"予習"してみてはいかがだろう。


 表の見方 数字は選者の評価を点数化。カッコ内は作品を制作、上演した主な団体名。(1)海外を含めた初演年(2)日本での上演予定や最近の東京での上演年(宝塚を除く)(3)関連のDVDやCD
 調査の方法 歴史を学んだり理解を深めたりするのに役立つと思う作品を専門家に選んでもらった。別途、歴史を理解する一助になるか、娯楽性が高いか、わかりやすいかの点数もつけてもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。
 有吉玉青(作家、大阪芸術大学教授)▽川上博(ミュージカル評論家)▽小藤田千栄子(映画・演劇評論家)▽瀬川昌久(「月刊ミュージカル」編集長)▽扇田昭彦(演劇評論家)▽中島裕昭(東京学芸大学教授)▽萩尾瞳(映画・演劇評論家)▽御木平輔(ミュージカル・ウオッチャー)▽茂木崇(東京工芸大学専任講師)▽山田和也(演出家・東宝演劇部所属)

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