出世ナビ

職場の知恵

子育て女性の再就職、インターンシップで自信回復

2013/5/27

日本では出産をきっかけに退職する女性が多い。一度仕事を離れてしまうと「仕事をこなせるのか」「子どもを預けて大丈夫か」といった思いが入り交じり、なかなか再就職に踏み切れない。そんな不安を解消するために実際の職場で試験的に働いてみる主婦インターンシップが注目を集めている。働く感覚と自信を取り戻してもらう試みだ。

「ブランクが怖い」

パソナが開いた主婦インターンシップなどの説明会。子連れの参加者も目立った(東京都千代田区)

「会社を辞めて5年間、育児に追われてきた。こんな私に仕事ができるのか。ブランクが本当に怖かった」。広島市の山崎真規子さん(40)は1年前の心情をこう振り返る。大学卒業後にメーカーに就職。11年勤めた後、長女を妊娠して2007年末に退職した。子どもが幼稚園に入り、家計を助けるためにもう一度働こうと思い始めたものの、不安が先に立ち、就職活動に踏み出せずにいた。

悩みが吹っ切れたきっかけは広島県が主催する職場体験プログラムに昨年9月参加したことだ。ビジネススキルや働く心構えなどを講師から3日間学んだ後、企業などの現場に出向き、2日間実際に働いてみる内容だ。

山崎さんは飲食店で接客を体験した。「最初は来店者に声も掛けられなかった。徐々に慣れ、こちらの対応に来店者が笑顔を返してくれるようになり、誰かの役に立っている充実感を味わえた」。プログラム終了後、洋菓子店で販売員の求人広告を見つけて応募。今は1日3時間半、週3日パートで働いている。

「以前のスキルが通用するのか」「家庭との両立ができるのか」。一度仕事を離れてしまうと、もう一度働きたいと思ってもこんな不安に直面する。そこで広島県は主婦再就職支援の一環として12年度から職場体験プログラムを開始した。「以前働いた経験があればわずかなきっかけで自信を取り戻せる。まずは気軽に体験してもらうのが狙い」(県働く女性応援プロジェクト・チーム)。12年度は89人が参加し、うち27人が再就職を果たした。

女性の就労支援を手掛けるNPO法人「のこたべ」(札幌市)は10年と12年に主婦インターンシップを実施した。代表の平島美紀江さん(41)も出産退職の経験者。4年間家庭で育児に携わった後、元の会社に再就職した。仕事は出産前と同じ営業職。ブランクもあり、前のように仕事はこなせないだろうと思いながら戻ってみると、営業成績は逆に前より良くなった。時間配分を工夫し、効率的に働けるようにもなっていた。「『なんだ。やればやれるじゃない』。そんな思いをほかの母親たちと分かち合いたい」

先輩ママが助言

インターンシップ参加をきっかけにデザイン事務所に再就職した堀内まゆみさん(札幌市)

堀内まゆみさん(29)は10年のインターンシップ修了生。自治体の臨時職員として働いていたときに妊娠し退職。09年9月に出産した。現在はデザイン事務所でディレクターとしてイベント企画や宣伝広告作りに従事する。

インターン先は飲食店と小売業。体験した業務は現在の仕事と全く関係ないが、インターン先で何人かのワーキングマザーに仕事と子育ての両立の実情を生で聞けたのが今につながっているという。「子どもを預けて働いていいのか。子どもの成長に影響しないか。迷いと後ろめたさがあった。でも先輩ママに励まされて、自分も働こうと思った」

出世ナビ 新着記事

ALL CHANNEL