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職場の知恵

画面で打ち合わせ「チャット職場」で仕事どう変わる 電話は使わず

2014/6/24

テレビ電話さながらにモニター画面に映る相手と会話したり、文字でやり取りしたりする「チャット職場」が増えている。社内はもちろん、自宅からでもパソコンなどで手軽に参加できるという。どんな職場でどう利用されているのか。現場を訪れると、利用者が共通して挙げる魅力は意外なことだった……。

「電話で邪魔されないので仕事に集中できる」と話す守谷さん(東京都台東区のチャットワーク東京オフィス)

東京都台東区にあるITベンチャー、チャットワーク(大阪府吹田市)の東京オフィス。扉を開けると、イヤホンを耳に着けた社員たちがモニター画面に向かってボソボソ話をする不思議な光景が視界に飛び込んでくる。机の上には固定電話も書類も一切ない。

■IT業界以外でも

静かなオフィス内で、画面に向かって話しかける男性社員の声がかすかに聞こえてきた。「一気に進めるんじゃなくて、全体のスケジュール感をまとめて手堅いとこから進めた方がいいと思いますよ」。画面には大阪オフィスや在宅で勤務する社員のほか、社外の関係者らの今の様子が動画で映っている。

クラウドコンピューティング技術を使うこうした働き方は、インターネットにつながればどこでも仕事ができる利便性ばかりが注目されがち。だが利用者の間では、自分のペースで働ける点を評価する声が多い。画面表示を見てすぐ対応すべきか後日でもいいのか取捨選択できるためだ。チャットワークでも「電話は使いません」と同社マーケティング部マネージャーの堀江裕隆さん(31)。社員は携帯電話を持ってはいるが「緊急時以外使わない」という。

昨年11月にチャットワークに転職したウェブデザイナーの守谷絵美さん(33)は「電話に仕事を中断されない」と利点を挙げる。前の会社では電話対応の度に思考が中断され集中力が途絶えることがあった。「ここでは自分のペースを乱されない」と話す。

同社のように電話を一切使わないのは極端な例かもしれないが、チャット職場はIT業界以外にも広がっている。社員10人強の関西の住宅メーカー、楓工務店(奈良市)もそのひとつ。2011年冬から、住宅に使う建材の発注や作業内容、進捗状況などを社員だけでなく、取引先など外部の関係者とも情報をやりとりするチャット職場に移行したという。

最大の効果は「各自が仕事に専念できるようになったこと」と社員らは口をそろえる。中でも社内外から1日に100件も電話がかかっていた現場監督は3割程度減った。従来は運転中にかかってきたら、停車して対応。段取りを考えながら現場の作業を指揮する最中にかかってきた電話に出ると、思考が中断してしまうことも多かったという。

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