周囲の視線を釘付けに 浴衣美人になるメーク術
まず、どんな浴衣姿になりたいかをイメージしよう。浴衣姿の基本的なイメージは涼やかさ。洋服のときのようなばっちりメークでは、ちぐはぐな印象になる。夏祭りなどのイベントでは、暑さや人混みなどによる化粧崩れも心配だ。基本を確認してから、実際にメークを始めることが大切だ。
それでは、浴衣美人になるためのメーク術5カ条を、一つ一つ試してみよう――。
【その1】 薄化粧のつやつや肌、スキンケアが仕上がりを左右
「肌が化粧の印象の7割を決める」(鎌田さん)。仕事のときのようにばっちりカバーするのではなく、湯上がりのようなつややかで、肌本来の美しさを引き立てるような肌作りから始めたい。
一番大切なのは、スキンケア。洗顔後、化粧水をたっぷりはたき込み、うるおいが逃げないように乳液で保湿する。最後に、引き締め成分などを配合した収れん化粧水で100回くらいパッティングする。皮膚の表面温度を下げ、余分な皮脂を吸収する成分が配合されている。暑さ知らずの涼やか肌になるための一手間だ。
ファンデーションは、軽く、薄くが基本。目の下など気になるところだけ、トントンと指先やブラシで軽くたたき込む。仕上げは透明感あるパウダーをのせるだけ。つき方が薄いほど崩れにくい。入念に手入れした肌の自然なツヤを隠さないように塗ろう。
【その2】 アイシャドーで統一感 帯や柄から1色取り入れる
帯や柄から1色選び、同じ色をアイシャドーに使うと全体に統一感が生まれる。
浴衣はカラフル。ピンク、黄色やグリーンなど普段はなかなか使わない色も試しやすい。洋服の時は茶系や暗めのアイシャドーが多い人も、思い切って新しい化粧に挑戦してみよう。
青みがかった色にすると涼やかな印象になる。ピンクならペールピンク、黄色なら若いレモンのような色など、青色以外でもほんのり青を感じる色を選ぶ。
花火など夜のイベントなら、パールやラメなど輝くものもおすすめ。ほんのりキラッとさせる加減を心掛ける。
【その3】 口元は明るめの色、指先で塗り輪郭をぼかす
和装の時は、口紅はローズピンクや赤など、華やかな色のほうが色気が出る。ただ、唇の輪郭に沿って線をしっかり描くのはNG。口紅の赤みに近い色を選ぼう。塗り方は、ツヤのある口紅やグロスで輪郭をぼかし気味にしたり、指先でポンポンと乗せたりするくらいで十分。ファンデーションを塗るときに、スポンジに余った分で、唇の輪郭をぼかしておいてもよい。
浴衣はカジュアルな和服なので、顔のどこかのパーツで力を抜いたメークの方がバランス良く仕上がる。
【その4】 まつげにはマスカラをたっぷり
りんとした印象に仕上げるには、やはり切れ長の瞳。まつげは天井に向けてがっつり上げすぎず、いつもよりカールはやや弱めの角度の方が涼やかな印象になる。
マスカラはボリュームを出すタイプより、ツヤや長さを出すタイプの方がおすすめ。まつげの根元から毛先まで、丁寧にたっぷり塗る。唇をカジュアルに仕上げている分、まつげを強調し目の輪郭をはっきりさせよう。長丁場になりそうなイベントでは目元が黒い「パンダ」にならないよう、汗で落ちにくいものを選ぶことも大切だ。
【その5】 髪はアップで、うなじを見せる
髪はやはりアップにして、うなじを見せた方がさわやかで女性らしい。
最近はショートカットが流行している。髪が短くてまとめられない人も、耳にかけたり、ピンで留めたりして、生え際を出すだけでスッキリした印象になる。毛先はワックスなどでツヤを出すとより清涼感が増す。
みずみずしく涼しげな化粧が決まれば、浴衣姿は一段と映える。華やかな色に挑戦できるのも、夏の和装ならではの醍醐味だろう。ポイントをマスターしたら浴衣を着る日がますます楽しみになるはず。まだまだ続く夏を、浴衣で思い切り楽しもう。
(佐々木たくみ)
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