N
NIKKEI STYLE キャリア
職場の知恵

再び「同じ寝室」で夫婦円満 中高年で広がる

2013/11/13

職場の知恵

40~50歳代の中高年夫婦が、寝室を再びともにし、より良いコミュニケーションを築こうと努力し始めている。妻が出産し、子が育つにつれて別室になるケースは少なくない。だがお互いの今後を考え、円満であるためには「まず同寝室から」というわけだ。11月22日は「いい夫婦の日」。仲良く過ごそうとする夫婦を探った。

東京都内に住む会社員の男性(53)は、10月から共働きの妻(50)と寝室を一緒にするようになった。13年ぶりのことだ。長女(15)が生まれてしばらくは家族3人、布団で「川の字」になって寝ていた。だが「子どもの夜泣きや授乳が気になり、育児休業中の妻も翌日の私の仕事に配慮して、何となく別室になった」と男性は振り返る。

やり直す契機に

男性は仕事一筋で家族との会話もおろそかになりがちだったため、ここ数年、夫婦仲が良くなかったという。9月には離婚の危機に直面し、改めて夫婦のあり方を話し合うなかで「やり直すきっかけとして、寝室を同じにすることを提案」。長年のセックスレスも解消され、初めはぎこちなかった会話も弾むように。消灯した部屋では妻の仕事の悩みにも素直に耳を傾けるようになったそうだ。

不動産・住宅情報サイト運営会社、オウチーノ(東京都港区)のシンクタンク、オウチーノ総研(同)は7月に20~69歳の既婚男女に「夫婦仲と寝室に関する実態調査」を実施。夫婦仲が「円満」「どちらかと言えば円満」と答えたのは合計80.6%にのぼり、このうち78.8%が「同寝室」と回答した。オウチーノ総研は「夫婦円満のカギは同寝室」と分析する。

同寝室の割合を年代別にみると、20歳代の88%をピークに30歳代が82%、40歳代が77%と徐々に下がる。別室になった理由として子どもの夜泣き・授乳のほか、お互いのいびきや歯ぎしり、生活リズムの違いなどがあがった。

「夜、同じ部屋で過ごして、よもやま話をしたいのだが、きっかけをつかめない」。首都圏の地方公務員、Aさん(43)は打ち明ける。職場でも同じ悩みを持つ同年代の仲間は多い。現在は4LDKのマンションで、Aさんがダブルベッドのある寝室、妻(39)は和室、7歳の長女は勉強部屋と別々に床につく。

Aさんは、子どもが生まれてからパートナーを「妻よりもママとして見るようになった」と反省。妻も「公務員は午前8時から午後5時までの定時勤務だという固定観念を捨てきれず、度々ある深夜帰宅に不満のまま夫と接してきた」と振り返る。「お互いすれ違いの夫婦生活を打開したいのは確か」と話すAさん。今は妻への態度を改め、同寝室にするタイミングを探る。

次のページ
感謝の姿勢示す
ビジネス書などの書評を紹介
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら