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UBS 「働く親」の共通項で社員をつなげる

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NIKKEI STYLE

スイスに本拠地を置く世界最大級の金融グループ、UBS。その日本拠点では、「ダイバーシティー&インクルージョン」(多様性を尊重し、個々人の能力を最大限に発揮できる企業文化を形成する)の推進のため、日本独自の取り組みが行われている。
 取り組みの一つとして、育児中の社員の支援を目的に設けたのが「親コネクト(Oya-Connect)」。子どもを持つ社員が交流や情報交換を行うためのネットワークだ。その活動内容や意義について、UBS証券にインタビューを行うとともに、メンバーが集まるセッションの現場をのぞかせていただいた。

「親」としての課題を共有

日本のUBSグループで「親コネクト」が発足したのは10年以上前に遡る。

「仲の良い社員同士やチームであっても、家族について突っ込んだ話まではなかなかしづらいものです。そこで、部署や職種、役職の垣根を越え、『子どもを育てている』という共通項を持った社員のネットワークが組織されました。育児の悩みは多くの人に共通しています。このネットワークの存在によって、社内で育児の『先輩』にいつでも相談できるという安心感につながっています」

こう語るのは、UBS証券・常務執行役員・株式本部長・マネージングディレクターの高久宗史さん。1歳・3歳の2児の父であり、親コネクトを率いるキャプテン的存在だ。

高久さんと共に親コネクトの様々なイベントを取り仕切るのが、ダイバーシティー推進を担当するエグゼクティブディレクター・堀久美子さん。ネットワークで話題に上っていることやアンケート調査などから育児中の社員が抱えている課題をつかみ、解決の機会を提供する。例えば、テーマに基づいてメンバー同士が情報交換するセッションを定期的に開催している。

「テーマとして選んでいるのは、育児や生活にすぐに役立つもの。他の人がしている方法やアイデアを取り入れることで、日々のパフォーマンス向上につながるようなものです。これまでには『タイムマネジメント』『時短料理』『子どものしつけ』などのテーマを取り上げました。『子どもの急病で早退しなければならないときなどの、上司やチームとのコミュニケーション』なんてテーマもありましたね」(堀さん)

先輩から、ノウハウとアドバイスを得る

2015年10月末、親コネクトのセッションをのぞかせていただいた。開催は、平日の11:30~12:30の1時間。事務局が用意したランチを取りながら行われる。この日参加したのは約40人で、男女の比率はほぼ半々。ほとんどが育児中のパパ・ママ社員だが、中には「これから子どもを持つに当たり、話を聞いておきたい」と参加する社員もいる。

今回のテーマは「教育・学校・受験関連」。子どもの塾・学校選びや受験を経験してきた「先輩」のパパ・ママ社員6人が、パネリストとして登壇した。あらかじめ「聞いてみたいこと」のアンケート調査が行われ、多く寄せられた質問についてパネリストが回答する、というスタイルで進められる。

「おすすめの習い事は?」「就学前に平仮名を書けるようにさせておくべき?」「子どもに合う塾をどのように見つけた?」「学童保育の入所事情は?」「受験について、本人の意思をどう把握した?」「受験準備、親の負担はどれくらい?」――など、10以上の質問に対し、パネリストは自らの体験を語っていく。成功も失敗も、実体験を基にしたアドバイスは説得力があり、参加者は真剣に聞き入っていた。

また、パネリストからは、「○○校の受験を考えている方はメールをください。詳しくお話しします」といったメッセージも。「いざとなったら相談できる人がいる」というのは心強いことだろう。

そして、親コネクトを通じて浮き彫りになった課題や希望は、制度向上などにも役立てられている。

「人事・福利厚生制度の整備に当たり、パパ・ママ社員の声を取り入れています。これまでに病児保育サービスの割引増や子ども手当の導入など、働く親のパフォーマンスを上げる支援制度を導入しています」(堀さん)

ネットワークがビジネスにも生きる

親コネクトでは、テーマに基づいたセッションやランチミーティングのほか、年3~4回程度、親子で参加するイベントを行っている。これまでには、東北でのボランティアツアー、バーベキュー、潮干狩り、職場に子どもを連れてくるファミリーデーなどを開催してきた。

こうしたつながりは、育児の悩みや情報を共有できるだけにとどまらず、ビジネス面でも功を奏していると高久さんは言う。

「『働く親』という共通項により、普段必ずしも仕事上のやり取りがないグループ内の異なる事業部門や他部署の社員と出会い、関係を築くことができます。あの部署にはこんなスキルを持つ人がいるのかといったように、社内の人を知ってつながることができる。つまり、ビジネス上で何か課題が持ち上がったときに、『あの人に相談してみよう』という、今までにない新しい社内コミュニケーションの可能性が生まれるわけです。実際、親コネクトでのつながりを生かし、ビジネスを発展させている例もありますよ。このように、部署の枠を超えたネットワークを築くことがグループ全体の活性化、業績アップにつながっていくと思います」(高久さん)

運営はボランティア、役割分担してこそ意義

親コネクトのイベントは、メンバーによるボランティアで運営している。ミーティングやメールのやり取りを通じて連携し、役割分担をしているのだ。

「ネットワークを活性化させるには、コミュニケーションが一方通行にならないようにすることが重要だと考えています。具体的には、参加して利益を受けるだけではなく、自分自身が貢献するという意識を持ってもらえるよう努めています。それができればより持続可能な活動となりますし、加えてそれぞれが主催者の立場を経験することで、より幅広い意見やアイデアが反映される場になるはずですから」(高久さん)

「誰しも『これだったら自分も関わりたい』というテーマがあるものですよね。それを引き出すことで、分担や連携がうまく運ぶと思います。一人ひとりが率先し貢献していくことが、皆にとって働きやすい環境をつくるために必要です」(堀さん)

(ライター 青木典子)

[日経DUAL 2016年2月23日付記事を再構成]

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