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コラージュ・イラスト集… 「きのこアート」増殖中

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森の奥深くひっそりとたたずむきのこ。地味と思われがちな存在が今、アート界で脚光を浴びている。イラストや立体造形など様々なジャンルの作品が生まれ、不思議な存在感を放つ。

「きのこの魅力を伝えるのは『胞子活動』っていうんだよ」「私、あさって『きのこ検定』受けるんです」

19日夜、東京・浅草橋のギャラリー「パラボリカ・ビス」。10人ほどがきのこの写真をハサミで切り抜きながら、きのこ談議に花を咲かせる。様々な素材と組み合わせる「キノコラージュ」のワークショップだ。2時間弱で作品が完成。講師の写真評論家、飯沢耕太郎が講評すると参加者から笑みがこぼれた。

参加者の大半は女性。画家として活動する岸田尚(たか)は「普段は天使を描いていて、きのこはない。面白いモチーフなのでこれから描いてみたくなった」と話す。

同ギャラリーは美術や幻想文学などを特集する雑誌「夜想」の編集人、今野裕一が運営する。夜想と連動して多彩なイベントを企画しており、きのこのイラストやグッズの展示会を開催中。飯沢とアーティストのKYOTAROの共著絵本「きのこの国のアリス」(ステュディオ・パラボリカ)も1月に出版された。

画家の竹久夢二、現代美術家の草間彌生ら以前からきのこをモチーフとして取り上げる作家はいる。しかし、最近はサブカルチャーやポップアートと結びつき、若手が斬新な作品を続々世に送り出す。

「ミステリアスだけれどかわいい。日本だけで3000種以上あって形は様々。一部は毒もあって奥が深い」。2012年に出たイラスト集「少女系きのこ図鑑」(DU BOOKS)の担当編集者、筒井奈々はきのこが放つ魅力をそう指摘する。

107種のきのこ・菌類を美少女に擬人化した同書は版を重ね現在6刷、計約1万部と同社最大のヒット作だ。14年には続編「増殖・少女系きのこ図鑑」(同)を出し、15年9月には台湾でも出版された。もともと著者のイラストレーター、玉木えみが東京工芸大の卒業制作として描いた作品がロングセラーに化けた。

「前からきのこ好きはいたけれど、図鑑は生物学の書棚で売られ、理系の人が中心。今は文系が多く、模写して楽しむ人もいる。イラスト投稿サイト『pixiv(ピクシブ)』などを通じて評判が広まった」と筒井はみる。

絵やイラストだけでなく、立体作品も増えてきた。「大きなものは月に2つくらいしか作れないのに注文が増えて追いつかない。買い手は女性ばかり」。そう話すのは「木彫きのこ作家」の小島秋彦だ。熊本市在住。20本以上の彫刻刀を使い分けてシナノキを削り、笠の裏のひだまで緻密に再現する。

11年から作り始め、ネットで作品を販売する。14年から急に売れ行きが伸びたという。開いた本の上にきのこがニョキニョキと生えた「mushroom book」は10万円前後するが、すぐに売り切れる人気シリーズ。3月中旬から東京・浅草の「ギャルリ・ニュアージュ」で作品を展示する。

山口県萩市の陶芸家、金子司は萩焼のきのこを制作し、注目を集める。「墨流し」と呼ばれる絵付け技法を生かした色鮮やかな作品は和の伝統とポップアートが溶け合う。

ジャンルを超えて増殖するきのこ群。「きのこ文学研究家」を名乗る飯沢は「僕は10年前、切手をきっかけにはまったが、5年ほど前から広がりを感じる」と明かす。近年「きのこ文学ワンダーランド」(DU BOOKS)など多くの関連書を手がけ、3月24日には松本零士、つげ義春、白土三平らがきのこを描いた作品を集めた「きのこ漫画名作選」(Pヴァイン)を出す。

「きのこは食べ物なのに、ファッションやグッズのデザインとしても人気がある。ものを変化させる触媒ともいえ、いろんな切り口が可能。意外なカルチャーが生まれるのでは」と飯沢は話す。=敬称略

(大阪・文化担当 多田明)

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