NHK大河『真田丸』で秀頼役に挑戦 中川大志
男性俳優界では近年、福士蒼汰や山崎賢人ら1990年代前半生まれの活躍が目立つ。そんななか、現在17歳の中川大志が存在感を示し始めている。2015年はシーブリーズのCMの"先輩"役で広瀬すずと共演し、秋からは『監獄学園‐プリズンスクール‐』『南くんの恋人~my little lover』と、立て続けに深夜の連ドラに主演した。
「現場の先頭に立つことや、作品の顔として関わることの責任感をすごく感じました。といっても、年も一番下のことが多いし、現場を引っ張るみたいなことはなかなかできなくて。共演者やスタッフの方々に支えてもらいながらでしたが、でもやっぱり、作品への愛はさらに増すなということを実感しました」
『監獄学園』はエロとギャグが満載の刺激的なマンガが原作。爽やかなイメージが強い中川だが、半裸でムチのお仕置きを受けるなど、原作ファンの期待を裏切らないシーンにも体当たりで挑んだ。
「『本当にやっていいのかな?』っていう気持ちはありました(笑)。でも『とにかく何でもやりたい』とずっと言ってきたので、今までにない役にチャレンジさせてもらえてうれしかったです。『あの役もこの役もアイツなの?』って驚いてもらえるのが、俳優として一番幸せなのかなって」
15年は、現在公開中の『映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』で、初めて声優も経験した。
「さくら家のみなさんとアフレコさせていただいて、本当に緊張しましたね。しかも僕が演じたアンドレアは、小学校5年生のイタリア人。正直、今までで一番ハードルが高いと思いました(笑)。アフレコの技術的な難しさはもちろんありましたが、おじいちゃん思いでまっすぐに育った優しい男の子だということを声で表現するために、まずは心でお客さんに伝えるんだということを意識しました」
2016年は、豊臣秀吉の息子・秀頼役で、NHK大河『真田丸』への出演が決定している。この作品をきっかけに、中川のことを知る人も増えそうだ。
「今は三谷幸喜さんの台本を楽しみに待っている段階で。大河ドラマへの出演は3回目ですが、初めて最後まで携われるんです。堺雅人さん演じる真田信繁にも深く関わる人物ですし、参加させていただく上で恥ずかしくないように、本を読んだり、ゆかりの地に行ってみたりしています。
15年から与えていただく役割が大きくなってきたという実感はあります。コイツなら大丈夫って思ってもらえてるのかなと。その分、期待以上のことを返すぐらいの意気込みで、16年も仕事にまい進したいです」
(ライター 内藤悦子)
[日経エンタテインメント! 2016年2月号の記事を再構成]
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