ドコモ激安品買いか ハイレゾ・イヤホン徹底チェック「格安ハイレゾ」のすべて(中)

日経トレンディ

音楽CDよりも音質が良い「ハイレゾ音源」が、本格的に普及する兆しを見せている。普及を引っ張るのは、従来よりも価格が大幅に安い「格安ハイレゾ」だ。ただし、価格が手頃であっても“安かろう悪かろう”ではせっかくのハイレゾ音源も台無し。そこで、オーディオの専門家に協力を仰ぎ、音質や使い勝手、周波数などを徹底的にチェックした。今回はハイレゾ音源対応のイヤホンとヘッドホンを紹介する。

本稿で取り上げるのは、実勢価格5000~1万5000円(すべて税込み)のイヤホン6製品と、8000~1万9000円(同)のヘッドホン5製品。いずれも日本オーディオ協会が定義する「再生周波数40kHz以上」の条件を満たすハイレゾ対応品だ。

これら全11製品について、オーディオ評論家の折原一也氏に試聴を依頼。音質や細部の表現力、装着感を5段階で評価した。また、ホール・劇場などの音響設計を手がける浪花千葉音響計画の協力の下、周波数ごとの音圧レベルを測定して下のグラフにまとめた。

音質で高い評価だったオンキヨー&パイオニアのE700Mをはじめ上位の製品は、グラフでは低音を強調しすぎず、なだらかに中音まで下降し、高音でピークに至る。これに対し、ラディウスとエレコムは低音が強く、中音域との落差が大きい。そして4kHz付近の高音で折れ線が急上昇する

このグラフは、低い周波数で音圧レベルが高ければ低音が強く、高い周波数で高い場合は高音が強いことを示す。中音域(500Hz近辺)を基準に、低音と高音の出力レベルを適度に高めることで音がバランスよく聴こえるといわれる。

オンキヨー、音質と装着感でベスト

イヤホンの音質で最も評価が高かったのは、オンキヨー&パイオニアイノベーションズの「E700M」。「低音は弱めだが、中・高音は解像度が高くて空間再現性も高い。そのため、演奏されている楽器がそれぞれ正しい音色で聴こえて心地よい」と、折原氏は高く評価する。

直径13.5mmの大口径ドライバーを採用し、やや重めだが耳栓のような圧迫感はない。「他のイヤホンに比べて、低音は弱めとはいえ、中・高音は細部の表現力や空間再現力が抜群に高い。個々の楽器の正しい音色が聞き分けられて心地よい」(折原氏)

周波数分析グラフでは、オンキヨーは低音と高音を無理に引き上げず、なだらかなカーブを描く。イヤホンやヘッドホンは、原音を忠実に再生することが理想とされ、音色を変えないことが評価のポイントになる。

実勢価格は1万4900円(税込み)と今回取り上げたイヤホンでは最も高額だが、総合的な音質や装着感でベストチョイスとした。

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